モディファイは5月19日、主に企業および教育機関、官公庁などの団体に対し、RSSフィード活用のためのアプリケーションスイートをSaaS形式で提供する「MODIPHI APPS」を開始すると発表した。
MODIPHI APPSは、同社が2007年5月18日より試験運用を行ってきた「MODIPHI.COM」の正式サービスという位置づけ。正式版は、全文検索やアーカイブが可能なフィードリーダー「READER」、RSSフィードの生成や配信管理およびHTMLページの生成が可能な「FeedMS」、RSSアイコンやブログパーツなどの自動生成を可能にする「WIDGET」、発行したRSSフィードの購読数などから効果測定を行える「FeedMetrix」といった複数のアプリケーションから構成される。
企業や団体は、これらのアプリケーションを利用して、自社のHTMLコンテンツをRSSフィード化したり、ネット上に流通しているRSSフィードを利用したサイト作成を行ったり、企業サイトの一部のコンテンツをMODIPHIを利用して構成したりといったことが可能になる。既にいくつかの採用事例もあり、たとえば、SBI Roboの運営するビジネス向けSNS「SBI Business」の一部コンテンツや、経済産業省の情報大公開プロジェクトによる実験サイト「Green RSS Japan」などは、MODIPHIの機能を利用して構築されているという。
MODIPHI APPSの利用料金は、発行できるRSSフィード数やストレージ容量に応じて、5250円/月〜12万6000円/月で設定されている。ただし、個人利用の場合や、教育機関、官公庁、地方自治体といった公共団体向けには、無償版が用意される。個人の場合は、Yahoo! IDによる利用も可能だ。
モディファイ、代表取締役兼CEOの小川浩氏は、MODIPHI APPSのコンセプトを説明するに当たって、ユーザーがネットワークの「雲」にアクセスし、必要な情報やサービスを自在に享受できる「クラウドコンピューティング」の概念を紹介した。クラウドコンピューティングの世界においては、Googleやマイクロソフトといった大手企業が広範なサービスを使って構成する「大きな雲」がプレゼンスを持つが、同時に特定の分野に必要な機能やデータを小回りよく提供する「ミニ・クラウド」にも、存在価値が出てくるという。小川氏はMODIPHI APPSを、このミニ・クラウドになぞらえ「ウェブビジネスを2.0化するための“キン斗雲”として提供していきたい」とした。
モディファイでは、MODIPHI APPSの提供を皮切りに、そのエンジンとRSSフィードを活用した企業のマーケティングやブランディングの支援事業、サイト構築事業等を積極的に展開していく計画だ。