マイクロソフトは5月23日、「Office Live」ブランドのドキュメント管理サービス「Microsoft Office Live Workspace」日本語版ベータ(試験運用)を開始した。Microsoft OfficeのWord、Excel、PowerPointなどで作成した文書をインターネット上のストレージに保存でき、ウェブブラウザを介して共有や閲覧ができるサービスで、英語版については2007年末より試験運用が開始されていたものだ。
Office Live Workspaceは、マイクロソフトが企業向けに提供しているコラボレーション基盤「Windows SharePoint Services」をベースに構築されたインターネットサービスで、利用にあたっては、有効なメールアドレスで取得されたWindows Live IDが必要となる。
サイト上からインストールできるアドオンを利用することで、Office(XP/2003/2007)の各アプリケーションから直接ネットワークストレージに接続して、ファイルの編集や保存ができるほか、ブラウザ単体での文書の共有、閲覧、コメントの追加、アクセス管理、簡単なバージョン管理なども行えるようになっている。ブラウザはInternet Explorer 6.0またはFirefox 2.0(Mac OS X 10.2.xとの併用)に対応する。
さらに、SharedViewと呼ばれるアドオンによる複数メンバーによる文書の同時編集や、Outlookの「連絡先」「仕事」「予定表」とWorkspace上のリストとの同期なども可能だ。「Forefront Security for SharePoint」によるウイルス対策機能も標準で提供する。
マイクロソフト、インフォメーションワーカービジネス部門業務執行役員本部長の横井伸好氏は、Office Live Workspace提供の意図について、デスクトップソフトウェアとインターネットサービスの相互補完による製品価値の向上、いわゆる「Software plus Service」の戦略に基づいたものであることを改めて説明した。マイクロソフトは、Office Liveブランドにおいて、中小企業向けの統合ウェブアプリケーションサービス「Office Live Small Business」を2008年3月にスタートしている。Workspaceでは、それらに個人を加えた、すべてのOfficeユーザーを対象に、サービスを展開していくという。
Office Live Workspace日本語ベータ版では、1ユーザーあたり500Mバイトのストレージが無料で提供される。容量追加等の付加サービスは、正式版の開始後に有料で提供する見込みという。正式版の開始時期については「ベータへのフィードバックを受けて決定する」としている。