IBMは9月8日、任天堂の新しいゲーム機「Wii(ウィー)」に搭載されるマイクロプロセッサの出荷を、ニューヨーク州イーストフィッシュキルにあるIBMの最先端半導体工場から開始したことを発表した。
2006年上半期に、IBMと任天堂はWii向けのマイクロチップ製造のための複数年の契約を締結。「ブロードウェイ」というコードネームで呼ばれていたプロセッサは、今までのゲーム機では実現できなかった体験をユーザーに提供できるという。
この合意内容に基づきIBMは、すでに2社間で合意済みのカスタムデザイン仕様に基づき、90ナノメートルプロセスのIBM SOI(シリコン・オン・インシュレータ)技術を使用した「Power Architecture」ベースのプロセッサを生産している。
IBMでは、SOI技術により十分な処理能力を実現しながら約20%の電力消費量を削減できるとしている。
IBMと任天堂は1999年5月にも、ニンテンドーゲームキューブ用の「ゲッコー(Gekko)」と呼ばれるプロセッサの設計、製造に関する技術契約を締結している。このプロセッサは、バーモント州バーリントンのIBMの製造工場で生産されている。