日立ソフトウェアエンジニアリング(日立ソフト)と日立システムアンドサービス(日立システム)は2月24日、2010年10月1日付で合併し、新会社「日立ソリューションズ」としてスタートすると発表した。合併により経営資源を集中することで、システムソリューション力を高め、市場における競争力を強化することが狙い。
日立ソフトは、大規模システムの開発や基盤技術に基づくプロダクトやパッケージの開発などで定評がある。一方、日立システムは、顧客業務システムの提案や設計、構築で豊富な実績を有する。新会社は両社の強みを融合し、従来よりも強力なシステムソリューションを提供し、マーケットにおけるポジションの向上を図るという。
従来通り、金融分野や公共分野を中心とした大規模システムについては、日立本体と新会社が一体となって開発に取り組む。また、製造、流通分野を中心とする中規模システムについては、両社がそれぞれに培ってきたシステム構築力、海外オフショア開発の活用を含めたプロジェクトマネジメント力、業種・業務ノウハウを結集し、新会社として顧客ニーズにきめ細かく対応したシステムインテグレーションサービスを提供していくという。
さらに、日立グループが傾注する「社会イノベーション事業」においても、両社の有するさまざまなプロダクトやサービス基盤を有効に活用。そのうえで、両社の高い開発人財力を生かし、新たなプロダクトやシステムの開発を加速し、その拡大に貢献していくとしている。
新会社の資本金は約383億7200万円(予定)、従業員数は約1万人。新会社では、取締役会長に日立ソフトの現社長である小野功氏、代表取締役取締役社長に日立システムの現社長である林雅博氏、代表取締役取締役副社長に日立ソフトの現執行役専務である諸島伸治氏がそれぞれ就任の予定。
なお同日、日立ソフトでは2010年4月1日付けで、現執行役専務の諸島伸治氏が代表取締役取締役社長に、現代表執行役執行役社長兼取締役の小野功氏が取締役会長となる人事を合わせて発表している。