日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は5月24日、「次世代・社会システム事業推進」を設立すると発表した。
この新組織では、同社の持つ最先端の技術、サービス、海外での導入事例で得られたノウハウを活用するとともに、HP内の世界規模の組織である「Green Practice」と連携し、環境に配慮した社会システムを実現するためのソリューション「エネルギー・インフラストラクチャ」「次世代モビリティ」「グリーン・エンジニアリング」を提供する。
エネルギー・インフラストラクチャは、数千万台におよぶ次世代メーターなど、制御、計測機器の自動読み取りをはじめ、途中で経由する多数のネットワーク機器の状態や構成、整合性を管理、制御するソフト「ユーティリティ・センター」を提供する。ユーティリティ・センターは、電力、ガス、水道のメーターだけでなく、ネットワーク機器、プラグインハイブリッド自動車や電気自動車などの充電スタンド、ソーラーパネル、ヒートポンプ、燃料電池から、さらには、ITS(高度道路交通システム)に関連する機器までも管理できるという。
次世代モビリティは、プラグインハイブリッド自動車、電気自動車などの充電、情報配信を支援する基盤。充放電管理が必要なバッテリ、課金が必要な充電設備、家庭での充電時に必要なモニタなどを、従来のように個別管理するのではなく、連携させることで、効率化、高付加価値を実現するという。
グリーン・エンジニアリングは、生産管理システムから消費者までのトレーサビリティだけでなく、サプライチェーン全体のグリーン化をめざすサービスと製品を提供するもの。製品の産出から市場投入、回収、廃棄までの全ライフサイクルを監視し、有害排出物の管理までをカバーする。
これら3つを支える情報基盤として、「グリーン・データセンター」が用意され、従来より提供してきたエネルギー効率の高いサーバやストレージなどのハード、運用の効率化を支援するソフト、次世代データセンターの設計を支援する「Critical Facility Service」、データセンター自体の省エネルギー化をはかる「Data Center Environmental Edge」サービスなどを活用するとしている。