マイクロソフトは4月9日、サービス指向アーキテクチャ(SOA)導入のための手法を開発し、SOA分析設計サービス「クイックスタート」として提供すると発表した。マイクロソフト 執行役専務 エンタープライズビジネス担当の平井康文氏は、「SOAは、ビジネスプロセスが可視化でき、社員力を経営力にするというわれわれのビジョン『People-Readyビジネス』の実現にもつながる」と、新サービスの意義について述べた。
今回マイクロソフトが開発した手法は「Variability Isolation Methodology」(VIM、変動要素分離手法論)といい、日本で独自に開発したもの。変動性の低い安定した要素と、変動性の高い要素を分離して設計することがSOAの成功の秘訣のひとつであることから、「VIMでは変動要素を分離して設計することで、SOAが目指す変化に強いシステムが構築できる」と、マイクロソフト MC&Aシステム部 シニアアーキテクトのMichael Dykes氏は説明する。
新サービスについて説明するマイクロソフトのDykes氏VIMは、同社のサービス部門に設立された先進システム専任チームにてSOAプロジェクトを経験したコンサルタントが提供する。体系化したサービスとして提供開始するのは今回が初めてだが、マイクロソフトでは2005年春より15社に対して同様のサービスを個別対応で提供しており、「実績はすでにある」とDykes氏はいう。
Dykes氏は、SOA導入にあたっての他社のアプローチついて、「設計ではなく、関連する製品に焦点をあててしまうため、顧客がSOAとは何か理解しきれない。また、業務の適用性や有効性を確かめず、一般的なメリットのみを説明しがちだ。さらには、段階的に導入するのではなく、ビッグバン方式でSOAを導入しようとするケースが多い」と、課題を指摘する。
一方で、マイクロソフトの提供するクイックスタートの目標として同氏は、「まずはSOAの設計要素を理解し、手法を身につける。次に、SOAの有効性を、事業部ごとや業務システムごとの短期的なメリットと、ビジネス側やIT側の戦略的な長期的メリットにわけて評価し、SOAを推進するためのロードマップを策定する。その上で、標準化に向け、プロセス可視化手法やサービス設計手法を評価する」としている。
コンサルティングサービスは、このクイックスタートを評価段階とし、「SOA分析設計サービス」、「SOA実装サービス」、「SOAマネジメント&カバナンスサービス」の4つのフェーズで提供する。具体的なサービス内容には、対象業務の分析やビジネスプロセスの可視化、サービスの抽出、サービスインターフェースの定義、サービスの実装方法やロードマップの整理、適用有効性の評価などが含まれる。
現在同社のコンサルティングチームの人数は約10人強。マイクロソフト 執行役 エンタープライズビジネス担当の平野拓也氏は、「この体制を1年間で倍増させ、2年間で約50社にこのサービスを提供していきたい」としている。
関連情報
-
短期間、低コストでSOAを実装できる日本BEAの「SOAスターターキット」
日本BEAシステムズは、SOA(サービス指向アーキテクチャ)の実装を加速化させることを目的とした新しいプログラム「SOAスターターキット」の提供を開始した。 - MS、システム運用管理製品群「System Center」のロードマップを発表
- 日本IBM、SOA対応の開発ツールを発表--SOAの開発手法も公開
- BEA、インフラソフトウェアをSOA対応に--新製品「WorkSpace 360°」も発表
- SAP、「SAP Discovery System」を発表--SOAの導入を支援
- マイクロソフト、Microsoft Dynamics CRMを市場投入--パートナー50社とBlue Ocean市場に船出
- 日本オラクル、SOA統合ソフト「Oracle SOA Suite 10.1.3.1」のプレビュー版を公開
- SOA対応のプロセス統合をフロントエンドで実現する「IBM WebSphere Portal V6.0」
- 「いますぐSOAが使える」--富士通とマイクロソフト、中堅企業のSOA構築支援
- マイクロソフト
「経営が知るべきバズワード」 の新着情報
-
ファーストリテイリングCIOが考える「CIOの資質」とは
2008年9月3日、「JUASスクエア『ITガバナンス2008』」が開催された。初日に行われたパネルディスカッションでは、ファースト... - レッドハット、仮想化企業Qumranetを買収
- OLPC、「Give One, Get One」プログラムを再開
- 企業ITの船長は誰? 何を頼りに船を進める?
- グーグルが「Chrome」を作った理由--高速ブラウジングがもたらす利益
- 経営が知るべきバズワード 一覧へ »
「ITマネジメント」 のバックナンバー
-
グーグル、ビジネス用途を中心に「Google Calendar」を改良
グーグルはこの数カ月で「Google Calendar」に、ビジネスユーザーを対象とした、小さいけれど重要ないくつかの改良を行った。リマインダ機能を柔軟にしたこともこの1つだ。 -
KDDIウェブコミュニケーションズ、企業の成長に合わせて無駄なく拡張可能なVPSホスティング
-
MS、仮想化に関する製品ライセンスポリシー改定--柔軟な稼働環境とサポート拡大を実現
-
夏休みこそ英語学習! 一気に読みたいオススメ記事
-
日本HP、スパムメールやPC紛失リスクを軽減する法人向けサポートサービスを発表
- ITマネジメント 一覧へ »
ZDNet Japan Essential Topic
-
【今注目のIT企業は何を考える…??】
オススメIT系求人情報も毎週月曜日更新! -
コラボレーション基盤特集
Notes置換とバージョンアップの情報はこちら
企画特集
-
Techno Exchange
RackableとCTCの地球にやさしい関係 -
ZDNet Japan ホスティング特集
2008年夏のホスティングサービスのトレンドは何? -
ZDNet Japan Green IT
サミットだけでは終わらせない!エンタープライズの取り組みはこれからだ! -
サーバ仮想化・グリーン化の利点を最大化!
そ多機能・高価値なNetAppストレージの秘密とは -
ログ管理ソリューション特集
セキュリティ、コンプライアンス対策で注目度アップ! -
セキュリティ対策レベルテスト公開!
自社のセキュリティのウイークポイントはドコ? -
Webセキュリティ特集
Web2.0時代の脅威へ対抗するためのソリューションとは? -
APC SOLUTIONS FORUM 2008をレポート
電源、冷却の効率化によるエネルギー削減とは? -
「シンプル」&「低コスト」な運用管理
IT運用管理に関するアンケート実施中! -
IronPort Sシリーズ
Webからの脅威に関する課題の3つの解決方法 -
【ログ管理】Logstorage、SecureEagle/SIM
内部統制のためのソリューションを紹介! -
Secure Web
Web2.0時代にプロアクティブなセキュリティを実現!!
ZDNet Japan イベント
- 開催日:2008年9月29日(月)
- イベント一覧へ»