NECは2月9日、複数の携帯電話向けメッセージサービスを統合する「IPメッセージングソリューション(IP Messaging)」を製品化し、海外の携帯電話キャリア向けに提供を開始すると発表した。
IP Messagingはサーバ/クライアント型製品で、携帯電話番号を使ったインスタントメッセージサービスを提供する。従来は連動性のなかったSMSやMMSとの統合が可能。IP Messagingを利用する携帯電話ユーザーは、通信相手のキャリアやメッセージサービスの種類を気にせずコミュニケーションがとれる。ユーザーの状態に応じた情報を表示するプレゼンスサービスや、静止画、動画などを使ったマルチメディアサービスとの組み合わせにも対応する。
海外では携帯電話向けメッセージサービスの多様化や端末機能/性能の高度化が進む一方、ユーザー間の通信が煩雑になっている。IP Messagingでは、ユーザーが通信相手によって異なる操作をする手間を省き、メッセージサービスの利用を促進する。
携帯電話キャリアにとっては、パケット通信料金収入の拡大や、位置情報などプレゼンスサービスのオプション利用増加が見込める。また携帯電話で複数の通話を切り替える「PoC」などIMS基盤の高付加価値サービスへの移行も期待できるという。
NECでは同製品を、2月12日からスペインのバルセロナで開催される携帯電話関連の展示会「3GSM 2007」に出展する予定。