NTTデータ・セキュリティは、マイクロソフトが10月24日に公開したセキュリティ情報「MS08-067:Server サービスの脆弱性により、リモートでコードが実行される」の再現性について検証した結果を11月13日に発表した。
この脆弱性は、Windows Vista、XP、2000およびサーバー製品の多くが影響を受けるもので、悪用されるとリモートからコードを実行され、システムを完全に制御される危険性がある。具体的には、システム権限での情報取得、改ざん、または、ワームやスパイウェアなどの悪意あるプログラムをシステム内にインストールされるといったことが考えられる。
検証に使用したターゲットシステムは、Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003の日本語版で、Service Packなし、およびそれぞれのService Packを適用した環境。これらのターゲットシステムに、攻撃コードを実行して任意のコードを実行させた。
今回の検証に用いたコードは、ターゲットシステム上から悪意のあるユーザーのコンピュータへコネクションを確立させるよう誘導し、システムの制御を奪取するもの。これにより、リモートからターゲットシステムを操作可能となる。検証の結果、ターゲットシステム上で実行されたコマンドの結果が表示された。つまり、ターゲットシステムの制御の奪取に成功したことになる。
現在、この脆弱性を攻撃するワームも発見されており、NTTデータ・セキュリティでは充分な検証の後、運用に支障をきたさないことを確認した上で、修正プログラム(MS08-067)を適用するよう呼びかけている。