Microsoftの「SQL Server」「Visual Studio」の最新ベータ版のリリースが、同社が予定していた期限より遅れている。
同社は昨年、「Visual Studio 2005」プログラミングツールおよび「SQL Server 2005」データベース製品の第2ベータ版を、2005年3月末までにリリースすると発表していた。この期限はすでに過ぎたが、Microsoftは同ベータ版をまだ提供していない。
同製品の最終版は2005年後半に完成する見込みで、2つの製品が順次リリースされる予定だ。この最終版に関しては、ここ数年にわたりリリース期限が大幅に延期されてきた。同ソフトウェアの提供開始は、当初考えられていた時期より1年以上遅れることになりそうだ。
Microsoftの関係者は米国時間8日、同社が最新ベータ晩のリリースを延期した理由について、各製品の安定度を高めるためと説明した。同関係者はしかし、これらの「GoLive」ベータ版がいつごろ入手可能になるのかは明らかにしなかった。
Microsoftは先月、製品の価格帯やパッケージ内容についての発表を行った際に、Visual Studio 2005およびSQL Server 2005(開発コード名「Yukon」)の最終リリース期限を延期するとしていた。同社はそれまで、2005年夏としていたリリース時期を、今年後半に変更した。
Forrester ResearchのアナリストNoel Yuhannaは、Microsoftが最終リリース時期をたびたび延期したことで、競合製品がSQL Serverに取って代わる可能性があると述べている。SQL Serverは、IBMの「DB2」やOracleのデータベース製品などと競合している。
「これまで何年もYukonのリリースを念頭に置いて、さまざまな計画を立ててきたユーザーは、今回の延期で大きな影響を受けるだろう。Microsoftが期限どおりに製品をリリースできない場合、ユーザーはほかの(データベース)製品への乗り換えを考える必要があるかもしれない」(Yuhanna)
Yuhannaによると、SQL Server、開発ツール、Windows Serverオペレーティングシステムを緊密に統合させるのは難しく、これがリリースが遅れる要因となっているという。現行のSQL Serverは、5年も前にリリースされたものだ。だが、今後はMicrosoftもデータベース製品のリリース間隔を短くしていくことになると、Yuhannaは予想している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ