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Linuxサーバ仮想化をさらに高いレベルで実現する「container」とは

文:Stephen Shankland(CNET News.com)
翻訳校正:向井朋子、藤原聡美、長谷睦
2006/08/23 22:33

 サンフランシスコ発--Linuxサーバの2大ベンダーであるRed HatとNovellは、仮想化環境を実現するソフトウェア「Xen」を製品に組み込み始めたばかりだが、早くも、さらに高レベルのオプションを追加する計画を打ち出した。

 Xenは、「仮想化」という発想に基づいて1つのマシン上で複数のオペレーティングシステム(OS)を同時に動かす「hypervisor」ソフトウェアだ。仮想化によって企業は1台のサーバをより効率的に利用でき、経費の節減にもつながる。そして、新たに加わるオプションは「container」と呼ばれるもので、1つのOSをあたかも複数のように見せるという、さらに高いレベルでの仮想化へのアプローチとして注目を集めている。

 具体的には、「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」やNovellの「SUSE Linux Enterprise Server(SLES)」の次期主要バージョンに、containerが搭載されることになりそうだ。製品の主要バージョンアップ前にこのオプション機能を追加する可能性さえあると、両社の幹部たちは話す。

 現在、containerをLinuxに組み込むプロジェクトとしては、「Vserver」と「OpenVZ」の2つが進行中だ。OpenVZはSWsoftが後押ししている。全体として、これらのプロジェクトの見通しは明るいという。

 Gabriel Consulting GroupのアナリストであるDon Olds氏は、「containerによるアプローチの大きな利点は、hypervisorに比べて、オーバーヘッドがかなり小さいことだと思う。そのため、ずっと高いパフォーマンスが得られる」と指摘する。

 containerの人気は高まる傾向にある。Sun Microsystemsは2005年に、「Solaris 10」で独自のcontainer技術を導入した。Microsoftも既存技術にcontainerを適合させる取り組みを行っている。

 しかし、containerがすべてのタスクに適しているとは限らない。一例を挙げると、containerではすべてのアプリケーションが完全に同一のOS上で稼働していなければならないという制約がある。一方、Xenや、仮想化ソフトウェアでの地位を確立したVMware(EMC傘下)の「VMware」にそうした制約はない。それでも、containerは魅力的ではある。

次に検討すべきこと

 Red Hatの最高技術責任者(CTO)であるBrian Stevens氏も、LinuxWorld Conference and Expoでの取材に答え、containerについて「われわれも実現する日が来ることを望んでいる」と述べている。Red Hatでは、OpenVZとVserverのどちらを使用するかについて、まだ決定に至っていないという。

 2006年末に発表が予定されている「RHEL 5」については、Xenの搭載が最優先となっているが、その後にcontainerが組み込まれる予定だ。「containerの搭載については、RHEL 6になると見ている」とStevens氏は言う。

 一方、NovellのSUSEにはLinuxの高度な新機能がいち早く搭載されるとの定評がある。この評判を維持したいと考える同社はcontainerの導入にとりわけ積極的で、OpenVZの「SLES 10 Service Pack 1(SLES 10 SP1)」への搭載を検討している。「今は、OpenVZをSLES 10 SP1に搭載可能か、評価をしている段階だ」と、NovellのLinux製品管理担当バイスプレジデント、Holger Dyroff氏は述べている。

 仮にcontainerがSELES 10 SP1に搭載されない場合も、次期主要バージョンであるSLES 11には簡単に組み込めるよう、NovellではSWsoftに対してLinuxプログラマーと協力するよう強く要請するつもりだと、Dyroff氏は語った。

 なお、Linuxの非商用ディストリビューションの1つ、Debian Linuxは8月に「sid」と呼ばれる開発版にOpenVZを追加している。

 また、Xenを導入するために行われている作業の中には、container搭載の下地作りに役立つものもある。具体例としては、ユーザーが仮想マシンのスタートや停止などの制御を行うための管理ツールがある。Red HatのStevens氏によると、同じ技術をcontainerの制御に使用できるという。

 「2度目となれば、作業はずっと容易になるだろう。この機能を差し込むだけでいい。管理ツールはすでに組み込まれている」と、Stevens氏は語った。

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