リアルコムとCSKグループのCSK-ITマネジメント(以下、CSK-ITM)は4月30日、マイクロソフトの統合コラボレーション環境「Microsoft Office SharePoint Server」(SharePoint)と「Microsoft Exchange Server」(Exchange)のホステッドクラウドサービスの提供で協業すると発表した。両社は、SharePointおよびExchangeのクラウドサービス「BPオンデマンド」を構築。同日より、共同で提供を開始している。
BPオンデマンドは、CSK-ITMの提供するクラウド基盤「プリセットUSiZE」上にユーザー企業がライセンスを持つSharePointやExchange、およびアドオン製品をホスティングし、リアルコムの開発によるコラボレーション用のアプリケーション(BP Apps)と組み合わせて提供するもの。BP Appsは、SharePointユーザー30社以上が参加しているビジネスプロダクティビティ研究会(BP研究会)を通じて、SharePoint活用と「IBM Lotus Notes/Domino」(Notes)からの移行のベストプラクティスを体系化したものという。BP Appsは、7月までに「文書管理」「簡易ワークフロー」「通知通達(回覧)」「ウェブデータベース」といった機能をそろえる予定で、今後も拡充を続けるという。
また、BPオンデマンドにおいては、CSK-Winテクノロジがユーザーごとのニーズに合わせたインテグレーションサービスを提供する。運用管理をアウトソースできるホスティングサービスの形態をとりつつ、既存資産との連携や個別要件の実現を柔軟に行える点が特徴という。
両社ではBPオンデマンドを新規にSharePointの導入を行う企業に加え、特にNotesからの移行を検討しているユーザーに向けて重点的に訴求していく意向だ。同サービスでは、SharePointへの移行が困難な、作り込まれたNotes DBを稼働させるための「Dominoクロークサービス」も合わせて提供する。これにより、既存のNotes資産を運用管理の手間をかけずに稼働させつつ、初期投資を抑えてSharePoint環境への移行を進められるとしている。
BPオンデマンドは、従業員1000人規模での利用を想定しており、価格はSharePointおよびExchangeのホスティングと運用管理を行うスタンダードパックが1ユーザーあたり月額980円より。利用するSharePointおよびExchangeのライセンス料が別途必要となる。BP AppsおよびDominoクロークサービスの利用はオプション。サービス開始時のベースプロダクトはSharePointおよびExchangeともにバージョン2007となるが、今後、2010へのアップグレードパスも提供する予定という。両社では、BPオンデマンドについて、今後3年間で80社への導入を目標とする。