グーグル、オープンソースの「Wave in a Box」をリリースへ

文:David Meyer(ZDNet.co.uk) 翻訳校正:編集部

2010-09-06 08:40

 Googleは米国時間9月2日、「Google Wave」サーバとウェブクライアントをオープンソースのパッケージとしてリリースする計画を明らかにした。

 同社は8月にクラウドベースのメッセージングおよびコラボレーションサービスであるWaveの開発を中止している。Googleは当時、ドラッグアンドドロップや1文字ごとにタイプした文字が反映されるライブ入力などの機能を含む、約20万行分のコードをオープンソース化すると述べていた。

 しかし、Google WaveチームのソフトウェアエンジニアであるAlex North氏の2日付けのブログ投稿によると、同社は「Wave in a Box」という名の「より完全なアプリケーション」を構築する予定であるという。

 「このプロジェクトには、Google Waveの現在知られているすべての機能が含まれるわけではない」とNorth氏は記している。「しかし、開発者やユーザーが、Waveサーバを稼働したり、独自のハードウェアでWaveをホスティングしたりできるようにするつもりである」(North氏)

 「開発当初から、Google Waveプロトコルで新世代のコミュニケーションおよびコラボレーションツールをサポートできる可能性があるというのが、われわれのビジョンであった。Wave in a Boxは、機能的なアプリケーションになる予定だが、Waveの未来は皆さんの貢献にかかっている。このプロジェクトが、Waveの開発者コミュニティの拡大および進化を支援することを期待する」(North氏)

 Wave in a Boxには、構造化された対話によるリアルタイムコラボレーションをサポートするサーバおよびウェブ用のクライアントが含まれる。ウェブクライアントには、スレッド型の対話用に「機能が完備された高速のWaveパネル」が含まれ、サーバには、Waveの保存および検索に関する機能が実装されるとNorth氏は述べた。

 同パッケージのその他の機能としては、Waveガジェットやロボット、データに関するAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)や、オリジナルの「Google Wave」からデータをインポートするためのAPIサポートが含まれる。「構成を追加することにより」ユーザーはさまざまなWave in a Boxインスタンスを連携させることができるとNorth氏は述べた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    業務マニュアル作成の課題を一気に解決へ─AIが実現する確認と修正だけで完了する新たなアプローチ

  2. セキュリティ

    初心者にも優しく解説!ゼロトラストネットワークアクセスのメリットと効果的な導入法

  3. クラウド基盤

    信頼性と生産性を両立するアプリ環境の構築とは--先進的なIT戦略に取り組むためのガイドブック

  4. ビジネスアプリケーション

    組織全体にAIと生成AIの両方を組み込む方法--組織全体で自動化の活用により効率性と生産性を向上

  5. ビジネスアプリケーション

    生成 AI を活用した革新的な事例 56 選 課題と解決方法を一挙紹介

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]