Red HatとDellが米国時間8月7日に行った発表によると、初の正式な「JBoss Application Platform」のOEM利用として、Dellが自社の「PowerEdge」サーバにJBoss Application Platformまたは「Red Hat Application Stack」を搭載して出荷開始するという。Red Hat Application Stackは、「Red Hat Enterprise Linux」、JBoss Enterprise Application Platform、「MySQL」などをパッケージ化したソフトウェアである。
もっとも興味深いのは(驚くには値しないことだが)、JBoss Enteprise Application PlatformをWindowsとバンドルしたものも購入可能だということである。
DellとRed Hatが提供するソリューションは3種類。
- JBoss Enterprise Application Platform:「JBoss Application Server」「Hibernate」「JBoss Seam」をDellのハードウェアと組み合わせたもので、ユーザーはLinuxまたはWindowsを選択する。
- Web Application:JBoss Enterprise Application PlatformやRed Hat Enterprise LinuxなどからなるRed Hat Application Stackパッケージを、Dellのハードウェアと組み合わせる。JavaやLAMPアプリケーションを実行するのに最適。
- Web Edge:Red Hat Enterprise LinuxとDellのハードウェアを組み合わせたもの。このソリューションは、オープンソースOSを利用してApacheによるWebサーバ運用を行うのに便利である。
Dell、AMD、Red Hatがテキサス州オースティンで共同作業を行う「Java Solutions Center」も注目に値する。オープンソースJava技術の開発と最適化を主眼として設立されたものである。JBossの資産について現状維持の姿勢だったRed Hatが、JBossを利用した革新的なパッケージの開発着手に動いたのは、よいことである。
Red Hatは長い間オペレーティングシステム(OS)ビジネスに行き詰まっていたため、OSを越えて発想を拡大するきっかけになるものは、何であれ大きなプラスになる。もしRed Hatが5年後にも、OSにまつわるさまざまな問題を解決しようと、OSだけにこだわっていたとしたら、きっと停滞してしまう。
Red Hatの一般従業員や管理職から話を聞いたところ、同社の発想にJBossが好影響を与えつつあるという。ソフトウェアの世界を偏った視点で考えるのは不健全である。JBossによりRed Hatは、より洗練された市場の捉え方を身に付けつつあるようだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ