情報過多をいかに克服するか?グループウェア活用実例2社

ZDNet Japan Ad Special

2010-11-29 11:00

「グループ統合を成功させる戦略的ツールでした」−エディオンの場合

 「情報発信時の負荷の急激な高まりに本部が対応しきれない」
デオデオ、エイデン、エディオンの3社が事業統合した直後、情報発信を行う本部であがった悲鳴である。当時、各店舗に重要情報を届けるための情報基盤は、各社既存のものがそのまま使用された。システムの性格も「掲示板型」「DB蓄積型」など様々で、周知の確度も異なる。そのため本部では、1000を超える店舗、17000人を超えるスタッフに対し、日に80通を超える送り分けと個別の確認を強いられていたのだ。

 事業統合の効果を生み出すためには、現場である店舗でこそ、グループ共通の新ルール・新業務プロセスの載せ変えが必要だ。だが現場には「変わろうとする意欲」が生まれにくい状況があった。事業統合を経ても、各店舗の営業は従来の看板のまま続けられたからだ。変わろうとする意欲を喚起する、わかりやすい新たな仕組みが必要だ―。そこで選択されたのが、ドリームアーツのポータル・グループウェア「INSUITE」だった。

 現在では、「INSUITEを開かない人はいない。公開されている情報を見ない人が悪い」とまで、社員の共通認識が育ってきたという。まずエンドユーザー、つまり現場である店舗の重視を徹底し、情報を探さなくてはならない状況をなくした。例えば受信者は、「見たいカテゴリ」を登録する。発信者側は「開示範囲」「カテゴリ」を設定して情報を発信するのだ。こうして確実に伝えるための効果的な活用方法を確立した。

 これにより、受信者は情報を探す手間が省かれ、効率的に情報収集ができるようになる。「絶対はずせないカテゴリ」など緊急の連絡経路の確保も行い、現在も工夫を続けている。社員の意識は当初の「仕方なく使う」から、「便利だな」にすっかり変化したという。

情報過多による悪循環―毎日コミュニケーションズの場合

 毎日コミュニケーションズでは2006年当時、情報発信・共有・活用のあり方が課題となっていた。使用されていたシステムには閲覧制御の機能がなく、送り分けが不可能。そのため全員に対し、同じ情報が一斉送信されていたのだ。社員も大量のメッセージから必要なものを探すのは負担だった。そのため徐々に情報チェックそのものを怠り、重要なメッセージがより届かなくなる悪循環が引き起こされていたのだ。

 この期間は同社が積極的な人材登用と事業所の拡張も進めた時期とも重なり、情報過多の問題はより強く意識された。そこで、この年の3月にINSUITEを導入。以後時間をかけ、現在までに徐々に情報共有のスタイルを変化させていった。 社員数は2006年3月時の約500人から、2010年1月時点で1500名あまりを数える。これを支えるためにも、ポータル・グループウェアの活用による情報共有の最適化は不可欠だったはずである。

 その運用テクニックは、きめ細い。まず情報の洪水を招いていたメールへの偏重を改め、情報の種類と対象により機能の使い分けを進めた。これにより、受け手には情報と機能の運用ルールができる。

 さらに、配信手段である「フロー」情報と繰り返し見られる「ストック」情報をあえて分離し、扱う手段(機能)も使い分け、即時性を高めた。情報の再掲・再利用といった効率化にも有効だった。

 また雇用形態やグループ内での所属会社、役職など組織の階層ごとに細かい送り分けができたことも大きい。発信権限をユーザー部門に限定的に付与する仕組みや、内容によっては発信前に上長承認を設ける「質のコントロール」も功を奏した。このほか、発信済みの重要情報を日を置いて再掲することで「注目度をコントロール」することも行った。 こうして、運用上のノウハウは徐々に蓄積が進んだ。

いつでもどこでも業務判断をスピーディに行いたい―モバイルの進化形

 ドリームアーツでは現在、従来のスマートフォン対応に加え、iPhoneでのポータルフルメニューと固有の操作感への対応を進めている。今後の問題解決は「ロケーション・フリー」に向かう可能性が大きいからだ。ここ数年でモバイル通信環境が急速に充実し、デバイスの表現力も向上。場所に縛られずに利用したいとの声は高まっている。毎日コミュニケーションズでも、モバイル活用を促進する意向が強いという。

 同社はこのiPhone対応で、メールやスケジュールなど、社内ポータルの基本要素に留めることは不十分と判断した。情報の「送り分け・見せ分け」こそが、業務判断のスピードアップの鍵だとユーザー事例が示しているからだという。

ユーザー事例と今後のモバイル活用の姿についてまとめた以下のホワイトペーパーを、ぜひ参考にしていただきたい。

株式会社ドリーム・アーツ

詳しい内容はホワイトペーパーで!

2社の事例に見る、情報過多を克服したグループウェア活用方法とは?

企業内での情報過多は、今や大きな課題である。多すぎるメッセージに企業の受信者が悩むばかりか、送信側であっても、情報管理に必要以上のコストを強いられるケースは多い。

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