HP、暗号キー管理用アプライアンス「StorageWorks Secure Key Manager」を発表

文:Colin Barker(Special to CNET News.com) 翻訳校正:編集部

2007-10-31 15:06

 暗号化キーの管理はセキュリティーの最重要課題になった。そう語りつつHewlett-Packard(HP)は企業内で用いる暗号を管理するための装置を発売した。

 HPは、米国時間10月29日、ドイツ・フランクフルトで開催されているStorage Networking World Europe 2007において、暗号機器のキー管理を統合するStorageWorks Secure Key Managerを発表した。対象は、中規模から大規模の企業。

 HPによると、キーがなければシステムへの侵入を不可能とする暗号化を採用する企業は増えているという。

 ドキュメントを安全に保つには、ドキュメントが利用されるたびに新しいキーを発行しなければならない。そのため、慎重に管理すべきキーは数千ときには数百万にもなる。

 それぞれのキーは1つしかなく、他のものによる代替もできない。したがって、きわめて重要なドキュメントのキーを失うと破滅的な結果に至る恐れがある。HPのNearline Storage部門担当バイスプレジデントであるBob Wilson氏は、このように説明する。

 「キー管理は、セキュリティー問題の鍵を握っている。これは言葉遊びではない。(当社のキー管理装置により)全社レベルのキー管理が可能になった」

 HPのStorageWorks Secure Key Managerがサポートするのは当面LTO-4テープライブラリなどの自社ハードウェアだけだが、他社製品にも広げたいという。暗号化データの送受信に必要な装置2台から成る最小クラスのシステムは5万9900ドル。追加装置は3万2900ドル。

 同時に、StorageWorks 9000 Virtual Library Systemも発売された。2段階式バックアップシステムで、ディスクにバックアップされたデータは、暗号化されてテープに移される。価格については未発表。

 HPやIBMなどによると、企業が保管すべきデータが増え、データの保管法としてはテープが最も安価なため、今、テープの利用が復活しつつあるという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]