富士通は10月6日、りそなグループにおける部門業務システムを、同グループのシステムセンターにプライベートクラウドとして構築し、りそなグループに対してサービスとして提供すると発表した。今年度中に運用が開始される予定。
りそなグループでは「真のリテールバンクの確立」を経営方針に掲げ、経営をサポートする情報システムに関しても、システム構築のスピードアップやコスト削減に取り組んできたという。その中で、IT基盤の構築やIT投資の最適化を目的として、顧客情報管理などの部門業務システムをプライベートクラウド環境で構築することを検討した。
今回、富士通がりそなグループ向けに構築したプライベートクラウドは、りそなグループのシステムセンター内に設置。同センター内のIAサーバを仮想化技術により統合し、従来の約5分の1に集約することで運用効率の向上とコスト削減を可能にしているという。また、富士通では、同環境のサーバリソース、ハードウェア、ミドルウェア、構築、導入、運用のすべてのレイヤにおいて、利用するCPUノード数およびストレージ容量数などに応じた従量課金サービスとして提供する。これにより、IT投資の最適化と高品質なクラウド運用の実現を図ることができるとしている。
クラウド基盤には富士通のブレードサーバ「PRIMERGY BX900」を採用することで、サーバリソースの追加変更などへの柔軟な対応に加え、年間約20%のCO2削減が見込まれるという。