MicrosoftとTomTomの特許訴訟は、Microsoftの特許ライセンシング方針がオープンソースのソフトウェアベンダーにとっては受け容れ難いものであることを証明している。
これがZDNetブロガー仲間のJason Perlow氏が、TomTom事件に関する今週の必読記事の中で導いた結論である。
Perlow氏をはじめとして、ますます多くのブロガーや記者が、先週Microsoftが(2つの訴訟を通して)TomTomのGPSシステムが侵害しているという8件の特許権の詳細についてさらに深く追求し始めている。これらの特許権のうち3件は、LinuxとMicrosoftが特許権を有するファイルアロケーションテーブル技術の「FAT」が関係している。
多くの異なる家電ベンダーが、FATをオペレーティングシステムに取り込み、デバイスやSDカードに機能を提供している。Microsoftはそのうち何社か――Alpine、Kenwood、PioneerなどのGPSシステムメーカー――についてはFAT特許ライセンスに署名させる(料金を払わせる)ことができた。しかし今のところTomTomはそれに追随することを拒否している。
Perlow氏はオープンソースの推進者でSambaの主要人物であるJeremy Allison氏のブログのコメントを取り上げた。Allison氏はTomTomのような会社が「あちらを立てればこちらが立たず」という選択肢に直面していると指摘する:
「これはクロスライセンスのケースで万事うまく行くというケースではない。それではTomTomやその他の会社が(Linuxカーネルについて)GPLv2のセクション7に基づき特許をクロスライセンスすれば、彼らは同カーネルを『一切』再配布する権利を失うことになる。
「Microsoftは動き回り、これらの特許クロスライセンス契約を秘密保持契約(NDA)の下で交わしているために、何年も表面化することがなかった。」
実際にMicrosoftとその特許クロスライセンスパートナーたちは――様々な規模、消費者および企業の両セグメントにおける何百社という企業が含まれるが――どの特許権が係わっているか、金額の規模、または契約の詳細を明かすことは滅多にない。しかしますます、オープンソース陣営の言い分が正しく、TomTomはLinux特許に関しては「炭鉱のカナリア」(警告)のようにみえる。
MicrosoftとTomTomの事件について、次に何が起きると予測しますか?
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ