Microsoftはエンタープライズ検索技術「FAST」で、次期製品(2010年前半にリリース予定)をもってUNIXとLinuxのサポートからフェーズアウトする。
Microsoftは米国時間2月4日に公開したエンタープライズ検索ロードマップの一部として、中期および長期計画とともにプラットフォームポリシーの変更を発表した(奇妙なことに、FASTの最高技術責任者(CTO)Bjorn Olstad氏は、LinuxとUNIXのサポート終了を伝えるブログ記事に「Innovation on Linux and UNIX」というタイトルをつけている)。また、Microsoftのエンタープライズ検索チームの新しいブログ記事には、2010年、そしてその後の計画が記されている。以下にこれらのブログの要点をまとめておく。
- Microsoftが2008年、FAST Search and Transfer(FAST)の12億3000万ドルの買収で取得した技術を土台としたスタンドアロンの検索製品は、「FAST Search for Internet Sites」と「FAST Search for Internal Applications」の2種類がある。この2製品は2010年前半に提供を開始する。1年前に述べていたように、Microsoftは2010年前半に「SharePoint for Internet Sites」でも2バージョン(「Enterprise」と「Standard」)を発表する計画だ。Enterpriseバージョンは、ファイアウォール外でFAST Searchを利用できる権利を含む。
- FAST Search for Internet Sitesは、「FAST Enterprise Search Platform(ESP)5.3」、コンテンツ変換サービス(構造化および非構造化データを処理するためのツール)、「Interaction Management Services」(インタラクティブなユーザーインターフェースを構築するための最新のフレームワーク)で構成される。この製品は、サーバのみのモデルでライセンスされる。
- FAST Search for Internal ApplicationsはESP 5.3を含み、最新のServer/Client Access License(CAL)モデルでライセンスされる。
- FAST Search for Internet SitesとFAST Search for Internal Applicationsは、LinuxとUNIX上で動く検索コアを含むものとしては最後のリリースとなる。これは、Microsoft以外のOS上でFASTを動かしているユーザーにとって、サポートの観点でなにを意味するのか?ブログでは次のように説明している。「Microsoftはサポートポリシーに基づき、ESP 5.3--マルチOS用検索コア--を10年間サポートする。ESP 5.3を使い続けたい非Windows顧客は、混在プラットフォームアーキテクチャを利用することでWindowsのみに提供される最新イノベーションを活用できる。Microsoftはまた、ホスティングソリューションと/またはWindowsベースの実装を評価するのを支援するアップグレードプログラム『Customer Upgrade Program』も提供し、フロントエンドとバックエンドの両方で非Windowsシステムとの相互運用性の確保にコミットする」
- Microsoftの代表者によると、「検索ベースの広告ソリューション」である「FAST AdMomentum」の提供も打ち切るという。
エンタープライズ検索以外の検索関連ニュースとして、Microsoftは米国時間2月5日、Facebookとの検索提携を拡大したことを発表した。だが、FacebookはこれまでMicrosoftが一部を担当していた広告ビジネスを、今後は自社で展開することも明らかにしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ