Microsoftは、2008年に12億3000ドルで買収したノルウェーのエンタープライズ検索技術Fast Search and Transfer(FAST)の「Folio」および「NXT」の2事業をRocket Softwareに売却した。
Microsoftは、2つの事業の売却金額を公開していない。FolioもNXTも、オンラインコンテンツ管理を容易にする技術だ。実際、Microsoftは米国時間11月2日に明らかにしたこの取引について、ほとんど詳細を語っていない。
Rocketのウェブサイトに、FolioとNXTの買収に関するFAQがある。それによると、Microsoftは、「これらの製品を利用するパートナー企業と顧客に継続的なサポートとサービスを提供する目的で」Rocketに売却したという。
このFAQによると、Rocketは従業員740人のエンタープライズインフラソフトウェア企業で、本拠地はマサチューセッツ州ニュートンにある。「強い製品ラインを取得することにかけて以前から実績がある」とのことだ。Microsoftとの取引により、FolioとNXTの営業とサポートは今後Rocketが提供することになる。
この取引を報告する報道資料によると、1987年に設立されたFolioはその後(LexisNexisの)Mead Data Centralが所有し、FASTが2004年に取得するまでの間、Open Market、そしてNext Pageと持ち主が変わった。
Microsoftの代表者は2009年に入って、FASTと「SharePoint Server 2010」を統合する計画を発表した。FASTの技術により、SharePoint Serverが含むエンタープライズ検索機能をパワーアップする。たとえば、サムネイルやプレビューなどの高度なユーザーインターフェース要素を追加し、クラスタへの対応、情報抽出やコンセプト間の関係付けなどを可能にするという。長期的には、MicrosoftはFASTのESP技術を他のエンタープライズ製品の土台とし、エンタープライズ検索機能を組み込むことを目標としている。
アップデート:売却について、Microsoftの代表者より以下のような声明文をもらった(文中に「12月3日」とあるところをみると、この発表はMicrosoftの予定より1日早く発表されたのだろうか?)。
12月3日、MicrosoftはFolioとNXTの製品、サービス、サポートをFASTからRocket Softwareに移した。2つの製品はCDパブリッシング関連製品で、MicrosoftのSharePoint事業のコアではない。これらの資産をRocket Softwareに移行し、継続してサポートとサービスが提供されるようにすることは、製品を利用しているパートナーや顧客が投資から結果を得るのに役立つと信じている。Microsoftは引き続きエンタープライズ検索にコミットしており、SharePoint 2010を2010年6月に提供するため全力で作業を進めている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ