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I/O仮想化の成熟度は他の追従を許さないイージェネラ--特集:ブレードサーバ市場を探る

大手サーバベンダーがサーバラインアップの一部としてブレードサーバを提供する中、ブレード専業で製品を提供しているのがイージェネラだ。同社のI/O仮想化技術は他社の追従を許さないという。

渡邉利和  2007年6月13日 08時00分

 イージェネラは米国にて2000年3月に創立され、1号機の出荷が2001年10月という、比較的若い企業である。当初からIA系プロセッサを利用したブレードシステムに特化しており、従来は米国の金融業界などを主なユーザーとしてきた。確かにハードウェアの形態として見ればブレードサーバなのだが、イージェネラの狙いは「ラインナップの1つとしてブレードも揃えている」他のサーバベンダーとは大きく異なっている。イージェネラのアプローチについて、同社のCTO、Pete Manca氏の説明を元に紹介しよう。

ブレードサーバのアーキテクチャ

 ブレードサーバのアイデアの源流は、1990年代後半のインターネットバブルと呼ばれる時期にあったというのが定説だ。増え続けるウェブトラフィックに対応するため、ウェブサーバの台数が急増し続けた。トラフィックをさばくためにデータセンターにはより多くのサーバが必要になり、限られたスペースに高密度でサーバを配置するための工夫がさまざま生まれた。ラックマウントサーバでは1Uサイズのものが出現し、事実上の下限サイズに到達した。これ以上の高密度実装を求めるなら、発想を転換するしかない。そこで、サーバに必要な最低限の要素だけを個々に持たせ、共用可能な要素はシャーシ側にまとめるという発想で成立したのがブレードサーバということになる。

 個々のサーバに固有の要素として抽出されたのは、プロセッサやメモリ、チップセットに加え、I/O機能も含まれる。初期にはハードディスクが個別に搭載された製品もあったが、イメージ的には、PCのマザーボードだけを取り出して独立したサーバとした、という感じになる。電源ユニットや光学ドライブなどは、基本的にはシャーシ側に実装され、各サーバで共用する形になる。

 実は、この段階での設計は、従来と同じサーバを可能な限り省スペースで実現するという点にあった。そのため、従来型のサーバが備えている機能は基本的にそのままの形でブレードサーバにも装備され、ユーザーから見た使い勝手には特段の変化を与えないように配慮された。また、コスト面からも、可能な限り汎用的な構成にしておかないと、IAサーバの強みである出荷量の多さを背景にしたコスト低減が難しくなるため、1Uラックマウントサーバに対して優位性を保てなくなってしまう。こうした事情から、ブレードサーバは基本的には外形(フォームファクタ)の違いはあっても本質的なアーキテクチャは同じ、という方向性でデザインされたのだ。

 一方、イージェネラのアプローチは、ブレードサーバのフォームファクタを利用し、さらに新しいアーキテクチャを導入することで従来型のサーバよりも使いやすいサーバを実現する、というところにある。同じブレードサーバというくくりの中に入るが、他社のブレードサーバとイージェネラのブレードサーバは根本的なアーキテクチャが異なっていると考えるほうが適切だろう。

PANの実現

 イージェネラのアーキテクチャを特徴づける概念が「PAN(Processing Area Network)」だ。これはSANとの対比で導入された用語で、プロセッシングの能力だけを抽出してネットワーク化したもの、ということになる。同社のブレードには、演算処理を直接担うCPUとメモリだけが搭載されており、その他の機能はシャーシ側に実装される。他社のブレードサーバとの最大の相違点は、I/O機能の搭載位置ということになる。

PAN PAN(Processing Area Network)の概念図
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