業界の流行語は厄介なものだが、日常的に使用する言葉の中にも扱いの難しい単語が潜んでいる。本記事では、表面上は何の変哲もない単語であるものの、実は聞き手に混乱や勘違い、誤解をもたらしやすいものを12個選んで紹介する。
専門用語については、あまり気にする必要はない。そういったものは、耳にするだけで誰でも専門用語だと判るためである。ビジネスにおいて本当に厄介なことは、一般的な単語でありながらも特別な意味を合わせ持つ単語が使われた際に起こるのだ。以下は、マネージャーが仕事の場で耳にした際に警戒すべき12の英単語である。
#1:just
この単語は、面倒な頼み事や大きな失敗を取るに足らないことのように思わせるために使用される。例を挙げると"Could you just do this (500-page) document by Monday?"(このドキュメント作業を月曜日までに<ちょっと>やっておいてくれないかな?[ちなみにドキュメントは500ページにもなる大部だ])となる--依頼のタイミングとしては金曜日の午後が最高だろう。
#2:but
「but」は、その直前に述べていた内容がすべてナンセンスであるということを意味する場合もあることを忘れてはならない。例えば、"That was a great presentation, but…"(素晴らしいプレゼンテーションだったよ、<しかし>・・・)や、"I would like to help, but…"(手を貸してあげたいよ、<でも>・・・)という使い方がある。
#3:from
「from」は宣伝文句の中によく出てくる単語である。例えば"Fly to Rome from £10"(ローマ行きの航空券が10ポンドから)のように用いられる--しかし、その価格にはおそらく、100ポンドの税金やその他の「別料金」が含まれておらず、フライトは午前4時出発で、到着地はローマから100kmほど離れたところであり、搭乗日の1年前にチケットを予約する必要がある、といった制限が付くのである。
#4:might(および条件節とともに使用されるその他の助動詞)
「might」は2種類の目的で使用される。1つ目は、交渉時の立場を明確にするためのものであり、例えば"I might be able to do that if…"(・・・してもらえれば、私はそれを行える<かもしれない>)のように用いられる。2つ目は、失敗の言い訳をする際の下地作りのためのものであり、例えば"I would have done it, if only…"(・・・さえあったならば、そうしていた<はずである>)のように用いられる。
#5:only
「just」と同じ範疇に入る単語であり、面倒な頼み事や問題を小さなものに見せかけようとするために用いられる。例えば"It was only a small error…. We only dropped one nuclear bomb over London…"(それはちょっとしたミスで<しか>ない・・・。われわれは核爆弾を1個、ロンドンに投下した<だけ>なのだ・・・)という使い方がある。