「KDE 4.5」をデスクトップとして選択する10の理由

文:Jack Wallen(Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2010-09-23 08:00

 KDE 4は、そのスタートこそ前途多難なものであったが、KDE 4.5になって素晴らしい出来映えのデスクトップへと変貌を遂げている。そこで本記事では、大きく改良されたこの最新バージョンの優れた点を紹介する。

 あなたがKDEのデスクトップ環境の試練と苦難を見てきたのであれば、4.5に至るまでの4.xの出来がいかに悲惨なものだったのかは説明するまでもないだろう。KDE 4はリリース当初、バグだらけであり、パフォーマンスに劣り、機能も優れているとは言い難かった。このため当時のKDEは飛躍的な進歩なくしては、GNOMEと張り合おうとしたものの、歴史に埋もれてしまう存在としか思えなかったわけである。だがその後、いくつかのマイナーリリースを経た結果、このデスクトップ環境は驚くほどの進歩を成し遂げたのだ。

 最新バージョンであるKDE 4.5のリリースに至るまで、KDEはユーザーフレンドリーかつ、最も優れた設計のデスクトップを目指して着々と歩を進めていたのだった。そんなことは信じられないという方も、デスクトップとしてKDE 4.5を選択すべき以下の理由に目を通してもらいたい。

#1:パフォーマンス

 KDEが実績のあるKDE 3.5と分かれ、新たなバージョンとしてリリースされた直後のパフォーマンスはひどいものだった。特に、非力なマシンの場合には地を這うような遅さであった。しかしKDE 4.5は、そういったことを微塵も感じさせない。KDEの開発チームは、GNOMEデスクトップに追いつき、さらには追い越してしまうほどのパフォーマンス改善に成功している。KDE 4.5は速い。同等の機能を有しているどのようなデスクトップと比較してみても速い。この速度を超えるには、Fluxboxといったパフォーマンスを重視した軽量型のウィンドウマネージャを採用するか、Xfce4といったさらに軽量型のデスクトップを採用するしかないだろう。

#2:安定性

 KDE 4はリリース4.5になってついに、隅から隅まで、他のデスクトップ並の安定性を実現したと感じられる状態になった。これで、デスクトップがいつ落ちるかわからないという不安感を抱かなくても済むようになったわけだ。KDE 4.4からKDE 4.5へのバージョンアップだけでも、1万6022個のバグが修正されている。これは大変な数だ。そしてそのことは使ってみれば分かる。開発者たちの懸命な努力はしっかりと実を結んでいる。安定性という観点から見た場合、KDE 4.4とKDE 4.5では天と地ほどの差が感じられるのである。

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