Operaは同社のブラウザの新バージョンを公開し、3件のセキュリティ上の脆弱性を修正した。そのうち1件は「極めて重大(extremely severe)」に分類されている。
Operaのアドバイザリによれば、もっとも深刻なセキュリティホールは、悪意を持った攻撃者がシステムの制御を奪うことのできる可能性のあるものだ。
要点は以下の通りだ。
OperaのJavaScriptを用いて、非常に長い文字列に対して文字列から数値への変換処理を行うと、ヒープバッファオーバーフローが生じる場合がある。これはdtoaルーチンにも影響がある問題で、CVE-2009-0689で報告されていたものだ。ほとんどの場合、Operaは単にフリーズして終了するだけだが、この問題がコードの実行に利用できるクラッシュに繋がる場合もある。その場合に実行されるコードを挿入するには、追加的なテクニックが必要とされる。
2件目のセキュリティホールは、「非常に重大(highly severe)」に分類されており、エラーメッセージが無関係なサイトに漏洩する可能性がある。
スクリプトのエラーメッセージは、通常そのエラーを起こしたページでのみ利用できる。ところが、エラーメッセージが無関係な変数の内容として他のサイトに渡される場合があり、これに秘密情報が含まれる可能性がある。もしそれらのサイトがこの内容をそのページのマークアップに書き込むことができれば、攻撃サイトが提供したコードを使ったクロスサイトスクリプトが可能になる。この問題は、例外のスタックトレースを有効にしてインストールしている場合にのみ影響があり、これらはデフォルトでは無効になっている。
Operaは3つ目の「やや重大(moderately severe)」なセキュリティホールについても修正しているが、この問題については、現時点では詳細が明らかにされていない。
Operaユーザーはただちに、これらの修正が施されているバージョン10.10にアップグレードすべきだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ