上司を喜ばせる方法をフローチャートで考える--田代センセーのメンタルテクニック(10)

田代真人(マイ・カウンセラー)

2009-04-09 08:00

 みなさんこんにちは! マイ・カウンセラーの田代です。不安や悩みを自己解決するメンタルテクニック。前回は、人間関係で本質を見抜くために、相手の期待することを見抜こうという話をしました。今回は、相手の期待することを見抜くため、人間の感情をフローチャートで考えてみようと思います。

 相手が得することをすれば、結果としてあなたは評価されます。では「相手が得すること」とは、一体どういうことなのでしょうか?

 こういった場合、漠然と考えても答えは出ません。目的や問題を細分化したほうがわかりやすいのです。「YES」「NO」で答えられる問題にまで小分けにする。「YES」「NO」というのは、結局「1」か「0」かですね。つまり、コンピュータのプログラムを作る時に利用する考え方が人間の感情にも有用なんです。

フローチャートを活用してみよう

フローチャート フローチャート

 コンピュータのプログラムを作る時に利用するのが「フローチャート」です。本欄をお読みの読者の皆様ならご存じかと思いますが、右図のようなものです。複雑なものは必要ありません。単純に問題を分岐できる程度に整理すると、結論に到達しやすいのです。YESならばどう考えて、NOならばどう考えるかですね。

 まずはシンプルなケースから。得させるターゲットは上司です。単に上司に喜んでもらうことだけを考えてみましょう。その時必要なことは上司のタイプを見抜くこと。人間は人によってタイプが違うので、あなたが得をすると思っても上司はそう思わないかもしれません。

 ですから、まずは上司を観察しましょう。上司はどんな時に喜んでいるでしょうか。部下が高い業績を上げた時、会社がメディアに取り上げられた時、上司自身が大きな案件をまとめた時、家庭での子どもの成長を話す時…… いろいろな場面があると思います。

 そのひとつひとつを「YES」と「NO」で整理してみるのです。部下が高い業績を挙げた時に上司は喜んでいますか? 上司自身が大きな案件をまとめた時に喜んでいますか?

 次に、YESと答えが出たことを、今度は自分の力で導けるか、もしくは、一緒に喜んであげられるかどうかで切り分けます。

 自分の力で導くことが難しくても、一緒に喜ぶことは比較的簡単にできますよね。一緒に喜ぶことで、あなたの人間性が評価されます。もちろん嫌々ながら一緒に喜んでも見透かされてしまうので、前向きに心から喜べることがポイントです。そうすることによって、あなた自身も本当にうれしくなるものです。自分もハッピーになれば一石二鳥ですね。

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