「Apache Hadoop」のディストリビューターであるHortonworksは米国時間8月25日、データフロー管理ソリューション「Apache NiFi」を手がけるOnyaraを買収し、同ソリューションのHortonworks版となる「Hortonworks DataFlow」をリリースすると発表した。なお、同ソリューションはHadoopをベースにした「Hortonworks Data Platform」を補完するものとして別途、サブスクリプション形式で提供される。
NiFiは元々、米国家安全保障局(NSA)のプロジェクトから生まれたものであり、この7月にApache Software Foundation(ASF)のトップレベルプロジェクト(TLP)に昇格している。NiFiはデータフローのオーケストレーションを実現するためのソリューションであり、ブラウザ上で「四角と線をつないでいく」ことでデータフローの管理作業を行えるというビジュアルなGUIを特長としている。
Hortonworksは実質的に、NiFiをHadoopと対等の位置付けにしようとしており、前者を「Data in Motion」(特定の保存場所は持たないが、すぐに移送でき、使用可能な状態にあるデータ:Wikipediaの「IoT」の項目を参照のこと)のためのプラットフォームに、そして後者を「Data at Rest」(アーカイブ目的等で保存されている、保存場所は固定であるがすぐに使えないデータ)のためのプラットフォームにしようとしている。
HortonworksのHadoopディストリビューションを構成する要素であり、Data in Motionを扱う「Apache Storm」や「Spark Streaming」という「お気に入り」の製品に対して、このことがどのような影響を及ぼすのかは明らかになってない。ただ、NiFiはSparkだけでなく「Apache Kafka」やHadoop自身とも統合できる。
ストリーミングデータ(そしてIoT)を対象とする商用クラウドプラットフォームを提供しているAmazon Web Services(AWS)やMicrosoft、Googleといった企業が、Hortonworksのこの戦略にどのような反応を見せるのか、あるいは何らかの対応を迫られるのかが興味深いところだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。