Microsoftの最高経営責任者(CEO)であるSatya Nadella氏は「MicrosoftはLinuxが大好き」だと宣言し、実際にデータセンタースイッチ向けのLinuxベースOS「Azure Cloud Switch」を開発しているが、それでもMicrosoftのLinuxに対するラブコールを真に受ける人々はあまりいなかった。そうした中、Microsoftは「HDInsight on Linux」の正式リリースを発表した。
MicrosoftはCanonicalおよびHortonworksとパートナーシップを締結している。Azureを開発および運用するMicrosoft、Ubuntuの開発元であるCanonical、ビッグデータの分散処理ソフトウェアHadoopの主要デベロッパーであるHortonworksの3社が密接に協力することで、Azure上のUbuntuでHDInsightを動かすことが可能になった。
Canonicalのクラウドチャネルおよびアライアンス担当バイスプレジデントであるJohn Zannos氏は、「今日、Azure上で稼働する仮想マシンの20%以上がLinuxであり、VM Depotでは1000を超えるLinuxイメージが提供され、その大半がUbuntuだ」と述べている。さらに同氏は、「Microsoftは過去1年にわたりオープンソースソフトウェアの普及を積極的に後押ししてきたが、AzureそしてHDInsightにおいてMicrosoftが選んだLinuxがUbuntuであることを当社は光栄に感じている」と述べた。「当社とMicrosoftの共通目標は、ハイブリッドなクラウドコンピューティングを実現することだ。これにより顧客企業は、プライベートとパブリック双方のインフラストラクチャ全体にまたがる大規模環境で、任意のオンプレミスコンピューティングやクラウドコンピューティングを利用可能になる。この戦略で、Ubuntuは重要な役割を果たす。Ubuntuには、あらゆるプラットフォームの中で最も豊富なビッグデータ用ソリューションがそろっている。こうしたことから顧客企業は最小限の労力で、オンプレミスのアナリティクスワークロードをHDInsightで稼働できる」(Zannos氏)
一方Microsoftは、一般向けのAzure HDInsight on Linuxは、SLAで99.9%のアップタイムを保証するとともに、HadoopからベースとなるLinux OSに及ぶスタック全体に対する完全なテクニカルサポートを提供するとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。