インテル、「HPCのパフォーマンス向上にソフトウェア技術は不可欠」

藤本京子(編集部) 2005年04月18日 22時32分

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 インテルは4月18日、同社のハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)への取り組みについて記者説明会を開催した。インテル 取締役 エンタープライズ&ネットワーク・ソリューションズ本部 本部長の町田栄作氏は、HPC分野でトップ500に数えられるサイトのうち、318システムがインテルプラットフォームを採用しているとし、同社のHPC分野における優位性をアピールした。

 具体的な取り組みについて説明にあたったインテル エンタープライズ&ネットワーク・ソリューションズ本部 プラットフォーム&ソリューション HPCマーケティングマネージャの岡崎覚氏は、まずHPCプラットフォームの進化について説明した。岡崎氏によると、1980年代のHPCでは、すべてカスタムメイドのコンポーネントを使用していたため非常に高価で、一部の大規模プロジェクトのみで利用されていた。1990年代に入り、汎用プロセッサの普及でHPCの導入は進んだが、プロセッサ以外はカスタムコンポーネントであったため高価なことに変わりはなかった。それが現在は、ほぼすべてのコンポーネントにおいて汎用化が進んだため、プライスパフォーマンスの高いシステム構築が可能となり、多くの企業で導入が進んでいる。

インテル 取締役 エンタープライズ&ネットワーク・ソリューションズ本部 本部長 町田栄作氏

 HPC分野で要求されることは、業界最高レベルの技術とパフォーマンスとなるが、市場はニッチなものだ。逆にエンタープライズ分野では、リスク回避やTCO(総所有コスト)の低減が求められ、市場自体は大規模なものとなる。インテルでは、「この両分野に対応できる製品として、ItaniumとXeonの2製品を提供し、市場ニーズに応えている」(岡崎氏)としている。両分野の現状について岡崎氏は、「今後はデュアルコア製品の出荷が本格化し、同製品へのマイグレーションが進むだろう」と述べている。

 デュアルコア、さらにはその後に続くマルチコアプラットフォームについて岡崎氏は、「ソフトウェアでのマルチスレッド化技術が、マルチコアプラットフォームでのベストパフォーマンスを引き出す」とし、同社の提供するソフトウェア開発支援について説明した。

 全世界での取り組みとして同社では、開発者向けツール群の提供や、インテルソフトウェア・カレッジにおけるHPCクラスタ構築コースなどの提供、大規模HPCクラスタを用意したIAアプリケーションチューニングセンターの設置、最新プラットフォーム上でのソフトウェア検証を行うプラットフォームアクセスプログラムの提供などを行っている。

 日本国内での取り組みについては、インテルソフトウェア・カレッジを国内でも開設し、5月よりコンパイラやパフォーマンスアナライザVtuneに関するコースを、また今夏よりHPC向けクラスタコースを提供する。また、支援スピードを向上させるため、IAアプリケーションチューニングセンターを国内に設置する。同センターでは、最新プロセッサベースのクラスタを常設し、デュアルコアベースのHPCクラスタについても随時導入する。さらに、デュアルコア開発プラットフォームの早期提供と開発支援を行うと共に、マルチコアの立ち上げに向けた国内HPCソフトウェア技術部隊の増強も行うとしている。

 取締役の町田氏は、「HPC市場は、プロセッサとその性能を最大限に活用するためのツール群が重要だ。また、ユーザーの研究対象分野に深く立ち入る必要があり、直接アプリケーションのチューニングを行うこともある。つまりHPC分野では、ソフトウェアやエンドユーザーを含めたエコシステムが必要となるのだ」と述べ、日本における取り組みの強化がこのエコシステムを加速するとした。

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