Intelの共同創業者で、あの「ムーアの法則」の生みの親でもあるGordon Mooreが、 この法則を記した論文掲載から満40周年を記念してハワイで開催されたイベントに出席した。同氏は、ハワイ滞在中にZDNet UKの取材に応じてくれた。同氏はコンピュータインターフェースについて次のように語り、私はその意見にすっかり共感してしまった。
Moore:「具体的にどういうものになるのか、自分でも想像がつかないのだが、インターフェースはもっとシンプルなものであるべきだ。コンピュータの処理能力は向上する一方で、同時に稼働するアプリケーションの数も増え続けている。インターフェースを設計する人々は、これをさらに複雑なものにしている。これは決して、彼らの努力が不足しているという意味ではない。ソフトウェアが、人間の使いこなせるものではなくなってしまったのだ」
こうした指摘は何十年も前からあった。しかし、この問題に手を打とうとする人は少ない。(GoogleやYahoo等からも提供されている)Webサービスのインターフェースによって、基本的なインタラクションモデルが確立されたが、ここで実現できる機能は限られているうえ、検索技術はまだまだ発展途上の感がある。ゲームのインターフェースは大きく改善されたが、 一般的なビジネスアプリケーションは相変わらず使いづらい。理由は、そこで使われているオペレーティングシステムやユーザーインタラクションモデルが、あまりに複雑なことにある。例えば、ファイルを探す、情報をアーカイブするなどの処理も、もっと簡単に行えるようにならなければならないと、私はそう考えている。