British Medical Journalに掲載された研究論文で、著者のSuzanne McEvoyは、ハンズフリーで携帯電話を使用するドライバーも、使用しないドライバーと同じくらいの確率で自動車事故に遭うという研究結果を発表した。この研究に関して、CBSNews.comは「研究者は、携帯電話の通話記録をもとに、それぞれのドライバーについて、事故にいたるまでの10分間と、事故の1週間前の電話の使用状況を比較した」と報告している。論文を要約した資料によると、「事故前の10分間を携帯電話で通話して過ごしたドライバーは、そうでないドライバーに比べて、事故に遭う確率が4倍高い」という。さらに、「事故に遭う確率は、携帯電話がハンズフリーだったかどうかに関係はなく」、性別や年齢による差は見られなかったという。
これは推測だけれども、この研究で事故前の10分間を選んだ理由は、事故発生の正確な時間が正しく報告されていない場合を考慮に入れての判断だと思う。もしそうなら、この調査結果が仮定していることの1つは、報告された事故発生時間の前の10分間に携帯電話を使っていたドライバーは、事故発生の時点でも電話で話をしていたということだ。だが、何か他の要素が事故の原因になったのかどうかは、この調査からは分からない。運転中に電話すること自体集中力を低下させるが、それをさらに悪くする、電話使用に関係のある何か別の動作をドライバーがしていたのではないだろうか。運転中に携帯電話で話をしていて、電話番号を書き留めるために電話を耳に当てながら紙とペンを取り出そうとして、気が付いたら、車がジグザグ運転をしていたという経験がある人もいるはずだ。恥ずかしながら私もその1人だ。あるいは、電話を切ろうとして「通話終了」ボタンを探したり、キャッチホンでかかってきた別の電話に出ようとして「応答」ボタンを探したりして、道路から目を離したことはないだろうか。BlackBerry 7100モデルに付いているボタンの小ささを見れば、運転しながらこういう操作をするのがどんなに危険か分かるはずだ。