2020年のオフィスはどうなっているか

Dan Farber 2005年06月20日 20時24分

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 管理職クラスの人材を紹介する派遣会社のOfficeTeamが、「Office of the Future: 2020(未来のオフィス:2020)」というレポートを発表した。このレポートに記されているのは、ほとんど当たり前のことばかりだ。このレポートには、未来のオフィスでは「モバイル化がますます進み、柔軟な運用がなされるようになるだろう。企業がビジネスニーズの変化に合わせて、必要なときに必要なリソースを集めるようになるにつれ、この傾向はいっそう顕著になる」と記されている。また、「組織の中核となるチームが、ホームオフィスや臨時の事務所、カフェなど、各地に散らばる従業員を管理するようになる」とも書かれている。すでにわれわれは、無線ネットワークやコミュニケーションツールが職場に及ぼす影響を経験し始めている。

 また、ビジネス界や技術系幹部を対象としたこの調査では、以下のようなことも分かった。

 回答者の87%は、在宅勤務が今後10年間で増加すると考えている。技術的にも経済的にも、快適な家や支店、温泉地で仕事ができるというのに、わざわざ交通渋滞に巻き込まれながら通勤したがる人間などいるだろうか。

 回答者の42%は、社員の就業時間が長くなるだろうと考えている。インターネットにいつでも接続可能な環境に身を置いていれば、そう簡単に仕事から逃れられなくなる。良い点は、人々と密接に連絡ができることや、仕事を細かく調整できるようになることだろう。悪い点は、もちろん、仕事以外の生活がほとんど無くなることだ。ビジネスのスピードは高度な通信手段によってますます加速し、人間はどこにいてもさまざまな事柄をコントロールできるようになった。これに対応するには、人間が、仕事と遊びをスムーズに切り替えられるようになる必要がある。この調査報告では、人々がスケジュールをより自主的に管理できるようになれば、さまざまな用事の優先順位を調整しやすくなることも指摘されている。シリコンバレーでは、ここ数十年の間、仕事と遊びの境界線があいまいになってきている。このような状況のなか、マルチタスクを処理できることが、ビジネス界で生き残っていくうえで求められるスキルになるだろうと、同レポートには記載されている。

 長時間仕事をすることに関連してもう1つ。回答者の86%は、休暇中でも会社との連絡を絶やさないようにすることが求められるだろうと考えている。世界中で広帯域の通信手段が提供されるようになり、企業データにいつでもどこからでもアクセスできるようになれば、従業員は自分の身を隠すことなんてできなくなる。なにしろ、人とのつながりを保つことがなんて簡単になるのだから。

 また、同調査では、EQ(回りにいる人々とうまく付き合っていく能力、他人のニーズや優先順位に適切に対応する能力、急激に変化するビジネス環境に適応する能力)が重要になるだろうとも指摘されている。言い換えれば、社会性に欠け、人の気持ちを察することができない、柔軟性のない従業員は、人々が過剰なまでに結びついた未来のビジネス界では成功できないということだ。

 また、パソコン、電話、ファックス、スキャナー、電子手帳、カメラなどの複数のハードウェア機能が、1つの、便利なデバイスに統合されるだろうという予測も、このレポートには書かれている。この予言は別に驚くには値しないが、1つのデバイスにすべての機能を詰め込んだからといって、すべてのユーザーのニーズを満たせるとも限らない。

 同レポートの最後に書かれていたのは、2020年までには、事務所には「mote」と呼ばれるチリのように小さなセンサーが組み込まれるようになるだろうということだ。moteは、温度や湿度、照明などを監視して、オフィス環境を最適な状態にし、ユーザーのニーズに応えてくれる(例えば、椅子に組み込まれたmoteは、ユーザーの筋肉の緊張を感知すると、背中をマッサージするように椅子に信号を送ってくれる)。そして、従業員の血圧や心拍数などに変化が起こった場合には、適切な薬と栄養補強剤を注入する。私は、昔のままの、緊張を解きほぐす機能など付いていない椅子の方が好きなのだが。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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