日本IBM、新システム戦略の製品第3弾はテープストレージの仮想化

藤本京子(編集部) 2005年10月19日 18時45分

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 日本IBMは10月19日、UNIXサーバやIAサーバなどのオープン環境におけるテープストレージの仮想化を実現する仮想テープ製品「IBM Virtualization Engine TS7510」を発表した。日本IBMストレージシステム事業部長の藪下真平氏は、「TS7510がラインアップに加わることにより、メインフレーム向けとオープンサーバ向けの仮想ディスク製品および仮想テープ製品のすべてがそろった。すべての分野に向けた仮想化製品をそろえているのはIBMだけだ」とした。

ストレージ製品のラインアップが充実したことを強調する日本IBMの藪下真平氏

 通常のテープ装置は、データの書き込みや読み出し時に、テープの選択やテープのマウント、ドライブの準備などの前処理に時間がかかるほか、同時にアクセスできるテープの数が物理的なテープドライブの数までという制約がある。仮想テープ装置を使えば、これらの前処理が不要で、同時アクセス数に物理ドライブの制約もないため、通常のテープ装置より高速なデータ処理が可能だという。

 TS7510の最小構成は、仮想化エンジン1台と、ディスクキャッシュ制御装置2台、5テラバイトのディスクキャッシュ、仮想テープライブラリ64台、仮想ドライブ512台、仮想ボリューム4096本となっている。価格は2744万8000円(税別)からで、10月28日より出荷開始の予定だ。

 今回発表された製品は、IBMが7月に発表したシステム製品事業の新戦略「IBM Systems Agenda」に基づくものだ。IBM Systems Agendaとは、顧客がオンデマンドビジネスを推進するにあたって、ハードウェアを中心としたITインフラ面を支援するとした戦略である。IBMでは、同戦略に基づいた最初の製品として、7月にメインフレーム「IBM System z9」を、10月12日にUNIXサーバ「IBM System p5」を発表している。

 藪下氏は、IBM Systems Agendaの3つの柱は「Virtualization(仮想化)」「Openness(オープン性)」「Collaboration(協調性)」だと説明している。TS7510はまさに、ディスクキャッシュを利用してテープの仮想化を実現し、データ資源を統合管理できるもの。また、オープン性について藪下氏は、IBMのディスク仮想化製品がストレージ業界団体のSNIA(Storage Networking Industry Association)に認定された仮想化ソリューションであることをアピールし、さらに協調性については、「システムの最適化を、IBM単独ではなく、パートナーや顧客と共に実現していく」と述べた。

 なお、IBMでは同日、テープ装置「IBM System Storage TS3310」と「IBM System Storage TS1120」も同時に発表している。TS3310は、LTO規格のGEN3に対応したモジュール型のテープライブラリ装置で、最大49テラバイトまでのテープデータが保管できる。TS1120は、1秒に100Mバイト(非圧縮時)でのデータ転送が可能で、最大500Gバイト(非圧縮時)のカートリッジ容量を備えている。価格は、TS3310が541万5000円(税別)からで、TS1120が584万4000円(税別)から。出荷予定日は、TS7510と同じく両製品とも10月28日からとなっている。

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