「会議室の象」を働かすには--SOAがレガシーシステム有効活用の問題を解決する

文:Joe Gentry(CTO, Enterprise Transaction Systems, Software AG) 翻訳校正:大熊あつ子、小林理子 2007年06月12日 12時00分

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 変化の激しい市場に迅速な対応を迫られる一方で、柔軟性のなさと規模の大きさで「会議室の象」と称されるレガシーシステムに頭を悩ませる企業にとって、ひとつの回答となるのがサービス指向アーキテクチャ(SOA)だ。

 変化の激しいグローバル市場、ますます高まる顧客の要求レベル、常に変化する法令遵守要件が、組織に次々と新たな要求を突きつける。このように刻々と変化するビジネス状況に即座に対応しなければならないなかで、大半の企業が悪戦苦闘している。したがって、ITシステムはこれまで以上に柔軟で、適応性の高いものにならなければならない。

 おおかたの企業は、競争で少しでも優位に立とうと莫大な投資をしてシステムを構築し、複雑なビジネスプロセスを管理している。こうした大規模なシステムは現在、一般に「レガシーシステム」と呼ばれる。性能や信頼性の面では、こうしたレガシーシステムに匹敵するものはないとしても、柔軟性や適応性という点になると、優れているとは言えない設計になっているものが大半だ。

 このようなレガシーシステムを現代のビジネスのニーズにどのように適合させていくかという課題を、比喩的に「IT戦略会議室の象」と言う。当事者からすれば、問題があまりに難しく(重く動かしがたく)、理解することすら簡単ではないという理由で、あまり抱えていたくない課題だからだ。

 既存のレガシーアプリケーションの書き換えや置換を必要とする戦略が提示されたとしても、その組織独自のニーズに合うように長年の間に確立してきた貴重なビジネスロジックやプロセスを、果たして再現できるのかという問題が浮上することが多い。しかし選択肢は、リスクも大きく費用も高い変更をあえてするか、そのまま現状に甘んじたままでいるかの2つだけではない。

SOAで“象”に向き合う

 競争で優位に立つために、組織はテクノロジを効率よくビジネス目標に適応させなければならない。SOAはまさにそのためにあり、オープンスタンダードを利用してアプリケーションインフラ間の互換性を高めることで、企業がより早く価値を実現できるよう支援する。

 SOAは、アプリケーションアーキテクチャへのアプローチの一形態で、ビジネス機能としてのアプリケーションコンポーネントを、共通インターフェースを利用するサービスとして効率的に定義する。このIT戦略によって、アプリケーションに組み込まれている個々のビジネス機能やプロセスが統合され、相互運用可能な標準ベースのサービスとなり、ビジネスプロセスをサポートするために利用できるようになる。

 SOAは、ビジネスとITの両面で組織が生産性や即応性、即時性を向上させるのに役立つため、利点がはっきりと示される。しかも、SOAは、裏にあるITの複雑さを意識させないユーザーフレンドリーな環境を提供する。さらに、ビジネスに競争力をもたせ価値を高め、収益を向上させるようにプロセスをサポートする。

会議室の象 レガシーシステムを現代のビジネスのニーズにどのように適合させていくかという課題を、比喩的に「IT戦略会議室の象」と言う。
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