グーグルのオープン携帯電話プラットフォーム「Android」に議論百出

文:Matt Asay(Special to CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル 2007年11月13日 08時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Googleがオープンソースの携帯電話向けソフトウェアプラットフォームによって携帯電話市場を開拓する決定をしたことに関しては、いろいろと指摘するべき良い点(悪い点も)があるが、ちょっと識者たちの意見を聞いてみよう。

 Google共同創設者兼技術部門担当社長のSergey Brin氏(OpenDotDotの引用から):

 それを見ると10年前に大学院生用の小部屋にいたときのことを思い出す。われわれはすばらしいものを作ることができた。それを可能にする一連のツールもあった。すべてがオープンな技術だった。Linux、GNU、Apacheに基づいたものだった。そうしたソフトウェアやその他のさまざまなツールによってすばらしい成果物を作り上げて、それを世界に配布することができた。それは現在でも実行されていることであり、その結果、人々は今日のモバイル機器を技術革新することが可能になっている。現在のモバイル機器はわたしがほんの10年前に使用していたコンピュータよりも高性能である。今日のイノベーターたちが何を作り出すのか早くこの目で見てみたい。

 そして誰もがGoogleのようにオープンソーステクノロジによってシステムを構築するようになるだろう。なぜか。それは、プラットフォームという車輪をベンダーごとに1つずつ再発明するのは無意味であり非効率的だからだ。

 Sunの最高経営責任者(CEO)Jonathan Schwartz氏

 わたしは(中略)Sunに、プラットフォームを中心とした完全な開発者環境に取り組む最初のプラットフォームソフトウェア企業になってもらいたいと考えている。なぜなら、その取り組みを推進する目的でSunのNetBeansモバイル機器向け開発者プラットフォームを投入しているのだから。当社はあらゆるJavaベースプラットフォームで開発者をサポートするために尽力してきた。そして、そのリストにGoogleの「Android」を加えることができてうれしく思っている。

 モバイルオープンソース企業FunambolのCEOFabrizio Capobianco氏

 今日、モバイルオープンソースを大いに称賛する人間は決してわたしだけではない。巨人GoogleがOpen Handset Alliance(OHA)を発表した。強力な企業のグループがAndroidという携帯電話向けのオープンソースインフラストラクチャを構築するために一致協力した。

 まったくすばらしい。Googleよ、モバイルオープンソースの世界にようこそ。われわれはこの取り組みを次なるレベルに高めてくれる有力者が必要だった。オープンネットワーク、オープンソース、オープンデバイス。それこそがモバイルの将来だ。われわれはほんの端緒についたに過ぎない。

 しかし、Googleに関することがすべてすばらしいわけではない。ZDNet.comでブログを執筆するDana Blankenhorn氏がわれわれにそのことを思い起こさせてくれる。

 これはParis Hilton的な製品発表である。外見も美しいし(と世間は言っている)、からんでいる金額もすごい、しかしその派手な宣伝は別にして実体はどうなのか。Hilton氏の場合、中身は乏しかった。どこかの時点で市場はGoogleに対して、それをやめるか黙っているかどちらかにしろと通告することになるだろう。検索エンジンの広告だってそれほど魅力的ではない(やはりHilton氏と同じだ)。

 この場合、Googleはどの企業に対しても直接的なライバルにはなっていない。重大な資金を賭けて勝負に出ているわけではないし何もリスクにさらしていない。

 PC MagazineのリードアナリストSascha Segan氏:

 「Gphone」は存在しなかったということだ。今後も決して出現しない。Googleと多くのワイヤレスのパートナー企業は今日、Androidソフトウェアプラットフォームを発表した。これは基本的に携帯電話にLinuxを載せて魅力的なAPIを搭載し、多数のソフトウェア開発者と携帯端末メーカーを獲得しようという試みだ。

 新機軸を求めている米国のワイヤレスの消費者にとっては、これは全く意味がない。

 その理由は、製造業者や通信事業者はAndroidを使用してプロプライエタリでクローズドなソフトウェアを満載した、不自由で閉鎖的な電話を自由に作れるからである。

 最後に、RedmonkのアナリストStephen O’Grady氏はGPLとApacheのライセンスを混合させていること(これはフリーソフトウェア財団がわれわれに熟慮を促すような大きな問題ではない)について深く考え、「いかにして?」と尋ねている。

 わたしが理解できないのはこのことだ。Google(とその協力者たちは)は、いかにしてGPLライセンスの下で配布される「オープンなLinuxカーネル」の上に構築され、それ自身が「『ウイルス感染』の問題から」採用希望者を保護し、「商業化しやすい」Apache v2ライセンスの下で配布される「a complete mobile-phone software stack(完全な携帯電話ソフトウェアスタック)」を構築できると考えたのだろうか。尋ねられる前に自分から認めてしまうが、括弧でくくった部分は直接の引用だし、それを使用するのが極めてお粗末だということもわかっている。しかし、Googleよ、君にはもっと多くのことを期待していた。

 わたしは別にそこに矛盾点があるとは思わない。スタックはLinux上で動作する。LinuxはGPLだ。スタックはGPLではない。これらは互いに相反する必要はない。ちょうどLinuxサーバの上でプロプライエタリなソフトウェアを動作させるのに何の問題もないように。

 しかし、これはこれでまた別のブログの記事になる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
OS

SpecialPR

  • 「奉行シリーズ」の電話サポート革命!活用事例をご紹介

    「ナビダイヤル」の「トラフィックレポート」を利用したことで着信前のコール数や
    離脱数など、コールセンターのパフォーマンスをリアルタイムに把握するに成功。詳細はこちらから

  • デジタル変革か?ゲームセットか?

    デジタルを駆使する破壊的なプレーヤーの出現、既存のビジネスモデルで競争力を持つ
    プレイヤーはデジタル活用による変革が迫られている。これを読めばデジタル変革の全体像がわかる!