オープンソースに対する考え方はこんなに違う!--欧州vs北米

文:Matt Asay(Special to CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル 2008年01月09日 08時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 筆者はAlfrescoの法律顧問のような存在として、多くの契約を扱ってきた。その際には、異なる地域の顧客やパートナーのニーズ間で適正なバランスを取ることを常に心がけている。

 興味深いことに、欧州の顧客と北米の顧客とではライセンシングに関する考え方が非常に異なる。概して欧州の顧客は当社のソフトウェアをオープンソースライセンス(GPLv2)の下で使用したいと考える。北米の顧客はどうか。彼らは義務や予見されるリスクを負うことなしにオープンソースの利点を享受したいと考える(つまり、義務ではなく気が向いたときに改変物を提供できるようなデュアルライセンスのアプローチを望んでいる)。

 筆者は、大西洋をへだてただけのこれらの2つの地域で、なぜライセンシングに対する考え方がこんなにも違うのかを解明しようとしてきた。つまるところ、これは政府と民間企業の違いに行き着くのではないかと思う。

 欧州ではあらゆる国々で政府が率先してオープンソースソフトウェアを採用しており、Alfrescoも欧州各国の政府で広く採用されている。筆者の経験では、(とくに欧州の)政府のIT労働者は、民間部門のIT労働者と比べてより徹底してオープンソースの理念を受け入れる傾向がある。彼らはベンダーと購入者が協力できるオープンなプラットフォームを求めている。そしてGPLを信頼しており、その義務を進んで果たそうとしている。

 これはどちらかというと北米にはあまり当てはまらない。北米ではオープンソースの採用は、コスト削減と果敢な技術革新を模索している私企業によって推進されている。筆者の経験では、私企業においてもデベロッパーはオープンソースの理念を受け入れているが、法務部門は一般に受け入れようとしない(状況は良くなっているが)。その主たる理由は法務部門にとってオープンソースのリスクと義務が相変わらず面白くないからである。したがって、このような購入者(または少なくともその法務部門)は、ソフトウェアの旧世界のような契約関係を望む傾向がある。彼らは予見されるリスクを軽減する方法として、可能な場合はデュアルライセンスの方を好む。換言すると、課される可能性のある義務について心配することなくオープンソースの利点を享受したいのである。

 読者はまた筆者とは違った経験をお持ちかもしれないが、筆者はこの件についていろいろな人に聞いてみた結果、多くの人が筆者と同じ経験をしていることを知った。つまり、読者が欧州と北米でビジネスをしたいと思っているなら、オープンソースのライセンシング、契約、補償(欧州は米国に比べてあまり補償を重視しない)などに対する考え方の違いについてあらかじめ準備しておく必要がある。

 オープンソースビジネスは、ほぼ必然的に地球規模のビジネスにならざるを得ないことを考えると、この考え方の違いについてなるべく早く準備をしておくのが賢明だろう。今後は知らなかったとは言わせない。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
OS

SpecialPR