進化するテレビ会議(11)--ソニー:AVメーカーらしさを追求したビデオ会議システム

梅田正隆(ロビンソン) 2008年05月13日 12時00分

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 日本国内のビデオ会議システム専用機市場でポリコムなどと並んで大きなシェアを獲得する日本企業が存在する。AVメーカーのソニーだ。同社は1988年にビデオ会議システム製品「PCS-L7000」を約1500万円という価格で投入後、毎年のように新製品を発表。20年という積み重ねを経て、トップクラスのシェアを獲得するに至っている。

高画質、高音質のG50/G70S

 そうした現在の同社にとって主力製品となるのが「PCS-G50」(税別価格71万円)で、その上位機種として「同G70S」(税別価格125万円)がある。G50/G70Sの特徴は、何といっても高画質、高音質であることだ。同社では「プレミアム ビジネス画質」「プレミアム ビジネス音質」と呼んでいる。

 今日では、非常に高画質なHD(High Definition)対応製品も出てきているが、G50/G70SはSD(Standard Definition)の世界で一番解像度の高い、業界標準である「4CIF(Common Intermediate Format)」に対応する。また、他社製品とは異なる画像変換方式「インターレース4CIF」にも対応している。通常の4CIFの場合、映像信号の伝送する際にプログレッシブ変換や解像度変換を行うため、画質が劣化してしまうという弱点があった。それに対してインターレース4CIFの場合、プログレッシブ変換を行わずインターレースのまま伝送するため、高画質でたいへんスムースな映像を表示できるという。

 一方、音質については新しいエコーキャンセラーを搭載した。これにより複数の拠点で同時に発声する“ダブルトーク”の時にも、音のつぶれがほとんどない。以前はダブルトーク時には音と音がかぶってしまう現象が起こったが、新エコーキャンセラーが大幅に改善した。

 ソニーらしくメモリースティックを用いた機能もある。通常、ビデオ会議システムはリモコンを使って操作するが、それさえも煩わしいと思うユーザーのために、たとえば営業会議や部長会議など頻繁に開催する会議の開催に必要なアドレス帳や機器の設定を、メモリースティックに保存。メモリースティックを挿し込むだけで、すぐに会議を開催できる。また、レコーディング機能を使えば、ビデオ会議の議事録をメモリースティックに録画することができる。

業界初のフルHD対応モデル

 コンパクトなオールインワンモデルとしては「PCS-TL33」がある。カメラやマイク、スピーカー、モニターがすべて内蔵されており、通信回線と電源をつなぐだけで、すぐにビデオ会議を始められる製品だ。価格は税別で30万円。ビデオ会議の利用者拡大を狙った戦略的な価格設定となっている。

G50 インターレース4CIFに対応するPCS-G50

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