「Windows Server 2008 R2」へのアップグレードを検討すべき10の理由

文:Brien Posey(Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2009-12-01 12:59

 「Windows Server 2008 R2」には、多くの管理者の仕事を容易にするさまざまな機能が盛り込まれている。本記事では、Windows Server 2008 R2における主要な機能を紹介する。

 Windows Server 2008 R2にはパワフルなツールや機能が数多く盛り込まれており、こういったものの中にはあなたの予算や期待するサービスレベルに見合ったものや、IT部門の柔軟性向上に良い結果をもたらすものもあるはずだ。そこで、Windows Server 2008 R2における最も大きな変更点や、機能の改善点を以下に紹介する。

#1:最新のサーバハードウェアに対するサポートの充実

 Windows Server 2008 R2は、32ビットアーキテクチャを完全に捨て去った初めてのWindows Serverである。MicrosoftはWindows Server 2008 R2において、64ビットアーキテクチャのみを対象とするとともに、サポートする論理プロセッサの数を最大256個に増やしている。またMicrosoftはHyper-Vを拡張し、サポートする論理プロセッサの数を最大64個に増やしている。なお、Hyper-Vの初期バージョンでは、サポートする論理プロセッサの数は最大16個に制限されていた。

 また、Windows Server 2008 R2ではメモリ管理機能も強化されている。これは、最新のプロセッサに搭載されているページテーブル機能を利用することで実現されている。このことはつまり、WindowsがSecond Level Translation(SLAT)をサポートするようになった、具体的に言えばAMDのEnhanced Page Tables機能やIntelのNested Page Tables機能を利用できるようになったということである。

#2:電源管理機能の向上

 最近では誰もが限られた予算内でやりくりしている。そういった状況では、電気代を削減することが企業収益向上の一手段となるはずである。Windows Server 2008 R2ではいくつかの手法でこういったことを実現している。まず、Windows 7やWindows Server 2008 R2が稼働しているコンピュータの電源管理をより詳細に設定できる新たなグループポリシーが導入されている。

 そしてさらに重要なこととして、Windows Server 2008 R2ではコンピュータの消費電力を論理CPUコアのレベルで管理できるようになっている。このことはつまり、使用率の低い論理CPUコアを、必要な時がくるまで動的にスリープモードに移行できるということだ。その結果、サーバ全体としての消費電力を削減できるというわけである。

#3:IIS 7.5

 Windows Server 2008 R2には、Internet Information Services(IIS)の最新バージョンであるIIS 7.5が添付されている。IIS 7.5には、あっと驚くような機能が新たに搭載されているというわけではないものの、優れたセキュリティ機能が新たに搭載されている。一例を挙げるとURLScan 3.1(現在は要求フィルタモジュールという名前になっている)である。また、IIS対応のベストプラクティスアナライザー(Best Practices Analyzer:BPA)も同梱されている。

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