オープンソースのビジネスモデル11選 - (page 2)

文:Dana Blankenhorn(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2009-12-09 10:45

#6:アドウェア

 「これはSaaSウェアの無料版です。あなたは料金を一切支払う必要がありません。費用は広告主が負担してくれます」--あなたもGoogleという名前を耳にしたことがあるはずだ。彼らが主に採用しているのがこのビジネスモデルである。また、ZDNetもこのビジネスモデルを採用している。

#7:パトロンウェア

 「われわれのソフトウェアにはパトロンがついています」--FirefoxのパトロンはGoogleである。EclipseのパトロンはIBMだ。OpenOffice.orgのパトロンはSunである、いやSunであった。われわれは何も気にせず使用すればよい。パトロンがついているのだ。われわれはパトロンを信頼すればよい。

#8:財団ウェア

 「われわれのバックには財団がついています。そしてその財団には多くのスポンサーがついています。あなたもスポンサーになってみませんか?」--Linuxはこのビジネスモデルに基づいている。Apacheもそうである。Wikipediaも当然そうだ。

#9:懇願ウェア

 「どうかお金を恵んでください。そうする必要がないことは当方も理解しています。でもとにかくお金を恵んでください」--数多くの小規模プロジェクトがこのビジネスモデルを採用している(あるいは採用しているふりをしている)。

#10:関連グッズウェア

 「ロゴ入りTシャツを欲しくないですか?自動車のバンパーステッカーは?ペンなどはどうですか?」

#11:商談歓迎ウェア

 ソフトウェアを開発したプログラマーが、資金回収の手段を見つけるまで自らコストを負担するというビジネスモデルである。WordPressはこのビジネスモデルでスタートした。Drupalもそうである。SourceForgeに立ち寄ってみれば、まだまだ多くの人々がこのビジネスモデルを採用しているということが分かるはずだ。

 オープンソースの素晴らしいところは、1つのビジネスモデルに縛られないことにある。状況にあわせて複数のモデルを組み合わせることもできる。また、変更することもできる。さらに、より高い利益を期待できるビジネスモデルに移行し、スーツを購入するなり、スイートを開発するなり、好きなことを行うことも可能である。

 あなたの採用しているビジネスモデルが、上記のどれにも該当しないということもあるかもしれない。そしてそれは、あなた独自のビジネスモデルなのかもしれない。その場合、コメント欄で教えてもらえないだろうか?そっと教えてほしい。あなたと私たちの間の秘密にしておくから。

 これこそ、自由というものの神髄である。つまり、選択肢があるということだ。ソフトウェアビジネスを立ち上げるために、ベンチャーキャピタルの聖地であるSand Hill Roadまで出向く必要はない。彼らに門前払いをくらった場合でも、オープンソースの道を選べば、そのうちには向こうから声をかけてくることもあるかもしれない。

 その時には、逆に門前払いをくわせることもできるだろう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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