Autodeskの場合
エンジニアリングソフトウェアのAutodeskは、全世界の顧客とパートナー企業により優れた操作環境を提供するためにWatsonを活用している。始まりは、完全なサブスクリプションベースの事業モデルに移行したタイミングだったという。同モデルでは、リアルタイムのカスタマーサービスとサポートをより高いレベルで実現することが期待されているという。
Autodeskは「Otto」をWatsonと一緒に展開することで、全世界の顧客とパートナー企業に対して、サービス、サポートおよび情報をいつでもどこでも、どのチャネルでも提供できるようにした。パイロットテストでは、Ottoによって、チケットの解決時間が99%向上し、顧客満足度が大幅に上がったという。
1つの問題の解決にかかる時間も、Watson がなかったときは1日半かかっていたが、今は顧客が必要な情報を入力する時間と同じくらい迅速な場合もあるとしている。
Weather Companyの場合
Weather Companyは、パーソナライズされた天気予報コンテンツを提供するFacebookメッセンジャーのボットを作成した。
ユーザーは、各自の関心事とニュースの選択に基づいて、特定の天気情報を受信できるようになった。また、パーソナライズされた天気情報が、メッセンジャー内のコールとレスポンスのやり取りに基づいて作成される。Watson Virtual AgentやWatson Conversation APIなどのWatsonサービスは、IBM Researchによるイノベーションと戦略的な買収によって可能になった、自然言語処理、機械学習、ディープ学習による成果を組み込んだもの。
これらの会話機能は、IBM Watson Tone Analyzer、Watson Speech to Text、Watson Text to Speechなどの既存のWatsonサービスと統合されているため、ユーザーは、会話エージェントやその他のソリューションを構築するためにその機能を取り入れることができる。
Watson Virtual AgentとWatson Conversationはクラウドベースのサービスとして提供されているため、そのコンテンツと機能には継続的に改善が加えられていく。
IBM MarketplaceとBluemix上のWatson開発者クラウドで提供されている。エンタープライズ企業、中小企業、開発者、学生、起業家などのユーザーや、熱心な技術者がコグニティブ機能を利用して、新しいビジネスアイデアを実験、テスト、展開しているとのこと。