日本ユニシスと日本マイクロソフトは3月23日、国内初となるパブリッククラウドを利用した勘定系システムの共同構築プロジェクトを4月に開始すると発表した。ユニシスのオープン勘定系システム「BankVision」を利用する地方銀行10行の段階的な利用を見込んでいる。
AzureベースのBankVisionのイメージ(出典:日本マイクロソフト)
日本ユニシスは、2007年5月にWindows ServerやSQL ServerをベースとするBankVisionを開発し、山梨中央銀行と北國銀行、スルガ銀行、大垣共立銀行、百五銀行、紀陽銀行、筑邦銀行、佐賀銀行、十八銀行、鹿児島銀行が導入している。
今回のプロジェクトでは、BankVisionの稼働基盤にMicrosoft Azureを採用する。日本ユニシスは、2016年度からMicrosoftと検証を進めてきたといい、米国のAzureエンジニアリング部門との連携や国内のAzureデータセンター利用体制などが整ったことから、構築プロジェクトを立ち上げた。
日本ユニシスでは新たなBankVisionを「戦略的投資機会を生み出すシステム」と位置付け、ミッションクリティカルシステムとしての堅牢性を担保しつつ、オープンAPI基盤「Resonatex」を利用した異業種やFinTech企業との連携による新たな金融サービスの開発や提供ができる仕組みを実現するほか、サービス単位で機能をモジュール化し、導入行側が経営環境に合わせて機能の選択できる機会を提供するという。
両社では今後、BankVisionの利用行の基盤更改時期などに合わせて、Azure化の提案を順次進めていく。