日本ユニシスは1月19日、オープン勘定系システム「BankVision」のウェブAPI公開サービスを開始した。このサービスを通じて、金融機関が自らが持つ顧客接点以外の複数の企業による顧客接点を確保できるようになり、オムニチャネルの実現も可能だとしている。
勘定系システムと外部のシステムをリアルタイムに連携させるには、これまで新たにシステムを開発することが一般的で、大規模な投資が負荷となっていた。
今回のサービスは、BankVisionの機能をウェブAPI化してシステム外部からのリアルタイムに呼び出しに対応する。ウェブAPIの作成から公開までを新たな開発なしに実施できるようになり、異業種とのビジネス連携が迅速に実現できると説明。勘定系システムにウェブAPIを活用することで、内部にクローズされた“Systems of Record(SoR)”から外部に公開され顧客接点として収益を生み出す“Systems of Engagement(SoE)”への転換を図れるとしている。
日本ユニシスは、ウェブAPI公開サービスをOpen APIとしてインターネットにAPI公開可能することも検討している。これにより、FinTechや異業種サービスとのビジネス連携がインターネット上で可能となり、革新的な顧客サービスの実現が促進されるとしている。
BankVisionは、オープンプラットフォームで勘定系処理機能を提供する製品群。2007年以降、他ベンダーの勘定系システムからの更改も含めて金融機関10行で採用されている。サービス指向アーキテクチャ(SOA)の考え方に基づきサービス単位でコンポーネント化(部品化)することで変化に対し柔軟性の高いシステムを構築できる。