パナソニックとポラリス・キャピタル・グループは5月31日、10月1日付でパナソニックのセキュリティーシステム事業を母体とする新会社「パナソニック i-PRO センシングソリューションズ」を設立すると発表した。ポラリスはパナソニックと、新会社の発行済み株式の80%を取得する戦略的資本提携を行うことで合意したことも発表した。
新会社は、パナソニック コネクティッドソリューションズの「セキュリティシステム事業部」を母体として、同社イノベーションセンターのインダストリアルメディカルビジョン用小型カメラ研究・開発部門を加えて設立する。また新会社の傘下に、米国パナソニック システムソリューションズ ノースアメリカのセキュリティー販売・開発部門を母体に新設する会社と、中国でセキュリティーカメラなどの製造を担当するパナソニック システムネットワークス蘇州を子会社として設置する。
新会社のスキーム(出典:パナソニック)
パナソニックは、約60年にわたって監視などのセキュリティーカメラや顔認証機能などのソフトウェア製品やシステムを展開する。新会社の設立は、同事業を独立企業体とすることでビジネス拡大を図るのが目的だとし、ポラリスが経営面で支援に当たるとしている。
今後は、積極的なアライアンスや買収・合併戦略も視野に入れたソリューション力の強化と、北米市場を中心としたグローバルでの収益基盤の拡充、新製品や新サービスの提供、医療機器向けカメラモジュールの販売拡大などを成長戦略の柱に掲げる。将来の株式上場も視野に入れるという。
販売体制は、米国では新会社が直接担当し、日本ではパナソニック システムソリューションズ ジャパン、欧州や中国、東南アジア、オセアニア、カナダなどその他市場は、各地域の販売会社がそれぞれ担当するとしている。