パナソニックは2月20日、森ビルと共同でビルオートメーション(BA)システム向けのセキュリティ技術について、既設ビルでの実証実験を1月末から開始したと発表した。パナソニックでは同実証を契機に関連技術の開発を加速していく。
BAシステムにはIP(Internet Protocol)を利用したオープンな規格のプロトコルが用いられることが増えてきたため、多くのITシステムと同様、サイバー攻撃にさらされる危険性が高まっている。これを受け、両社はBAシステムで主流のプロトコルであるBACnet/IP(Building Automation and Control Networking protocol)による通信を監視し、機械学習により普段の通信を学習することで異常を検知する技術の開発を進めている。
開発中の技術は、制御コマンドのバイト列の異常性や送受信される制御コマンド順序の異常性など、送受信されるパケットからさまざまなタイプの異常性を判定する複数のアルゴリズムから構成され、過去に出現した例がない未知の攻撃に対しても異常性を判定することが可能となる。同技術は、技術研究組合制御システムセキュリティセンター(CSSC)の実験設備において、本技術の有効性が確認されている。