本人確認を電子的に行うeKYCにおいて、ICチップ読取方式の採用が広がってきています。従来のeKYCでは「身分証撮影画像+目視確認」が主流でしたが、なりすましや不正の横行、偽造身分証を目視でチェックする難しさなどを受け、限界が指摘されてきました。そんな中、身元確認の方法は撮影方式からICチップ読取方式への移行が進んでいる状況です。ICチップを利用する本人確認では、公的個人認証サービス「JPKI」を利用します。マイナンバーカードのICチップに搭載された電子証明書を利用して、オンラインで利用者の本人認証や契約書等の文書が改ざんされていないことの確認を公的に行うものです。JPKIによる本人確認は、eKYCの方式を定めた犯罪収益移転防止法において「ワ方式」とされています。本資料では、公的個人認証が求められるようになった理由と、その際に課題になりやすい点、課題を解消する方法について解説します。