Microsoftは米国時間10月8日、月例セキュリティ更新プログラムをリリースした。10月の更新は小規模なものとみられる。
1年以上にわたり、Microsoftは活発に悪用されているゼロデイ脆弱性や約80~90件の脆弱性を修正するパッチを毎月提供してきた。
しかし、10月は久しぶりにゼロデイ脆弱性が1件もなかった。修正された脆弱性は59件と少なめで、そのうち「緊急」と評価されたものはわずか9件だった。そのため、理論上は、パッチが「Windows」の機能やユーザーのシステムに不具合を引き起こす可能性は下がるはずだ。通常、そうした不具合は大規模なアップデートの後に発生するからだ。
月例パッチのデータは、その規模ゆえに分かりづらい場合もあるので、以下のリストに要点をまとめた。
- Microsoftの公式ポータル「Security Update Guide」には、すべてのセキュリティ更新プログラムがフィルタリング可能な表にまとめられている。
- 米ZDNetも要点を1ページにまとめて掲載している。
- Cisco Talos、SANS ISC、Tenable、Trend Microも10月8日の月例パッチについての解説を公開している。
- Microsoftは9月、定例外のアップデートで「Internet Explorer」(IE)のゼロデイ脆弱性を修正した(最初は手動のアップデートとして提供され、その後、「Windows Update」経由で配信された)。
- 10月には、別のRDPリモートコード実行バグもあるが、このバグの危険度は、ワームに利用される可能性のある「BlueKeep」や「DejaBlue」に比べると大幅に低い。
- Microsoftは10月、リモートコード実行につながるおそれのある「Chakra Scripting Engine」(「Microsoft Edge」に搭載されている)の4件のメモリー破損問題を修正した。
- 10月にAdobe関連のセキュリティ更新プログラムはない。
- SAP関連のセキュリティ更新プログラムは、同社の公式ウェブサイトで詳しく説明されている。
- 「Android Security Bulletin」が公開された。「Android」OSのメンテナーは、サムスン、華為技術(ファーウェイ)、小米(シャオミ)のデバイスに影響を及ぼす、先頃開示されたゼロデイ脆弱性のパッチを提供していない。
- ただし、Googleは「Pixel」デバイス向けのパッチを提供した。「Pixel Security Bulletin」にアクセスして、「CVE-2019-2215」に関する情報を参照してほしい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。