Amazon Web Services(AWS)は、顧客がクラウド上でサードパーティーのデータを簡単に発見し、利用登録を行い、利用できるよう設計されたサービス「AWS Data Exchange」をリリースした。
AWSによれば、AWS Data Exchangeのターゲットには企業や研究者、学術機関が含まれている。このサービスの目的は、これまでサードパーティーのデータを利用する際に顧客が経験していた、共通点のない複数のAPIを使ったコーディングや、物理メディアを受け取るまでの数週間の待ち時間、個別の請求やライセンス契約の管理といった厄介事を取り除くことだという。
AWS Data ExchangeのゼネラルマネージャーStephen Orban氏は、「顧客は、データセットを発見し、利用登録を行い、AWS上で利用しているアプリケーションやアナリティクス、機械学習モデルに組み込むための簡単な手段を求めていた。残念ながら、顧客がデータをやりとりする方法は、この20年間あまり進歩してこなかった」と述べている。
「AWS Data Exchangeを利用すれば、顧客は、クラウドに移行しようとしているワークロードに素早くサードパーティーのデータを組み込むことができる。一方、認定されたデータプロバイダーは、データを最新の安全な方法でパッケージ化して配信することができ、世界の何百万というAWSの顧客に届けることができる」(Orban氏)
スタート時点でサービスに参加する80社の認定データプロバイダーには、Reuters、Change Healthcare、Dun & Bradstreet、Foursquare、Pitney Bowesなどが含まれている。これらのプロバイダーは、このサービスを通じて、それぞれが定めた利用規程に基づいて、無料、有料の製品を提供する。また、プロバイダーが特定のAWSの顧客と、個別の条件で直接契約を結ぶこともできる。
AWSによれば、サービスに参加するプロバイダー側にも、データのストレージや配信、請求、権利付与などの処理を行うためにインフラを構築し、維持する必要がないというメリットがある。
顧客は、「AWS Marketplace」で関心のあるデータの利用登録を行うことで、サードパーティーのデータにアクセスできる。AWS Marketplaceでは、すでに1000種類以上のデータ製品が提供されている。利用登録が済めば、「AWS Data Exchange API」かコンソールを利用して、データを「Amazon Simple Storage Service」(Amazon S3)に取り込むことができる。プロバイダーが新しいバージョンのデータを公開した際には、AWS Data Exchangeから登録者に通知される仕組みになっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。