ハイパーコンバージドインフラ(HCI)を選択する際の企業の理由が変わってきた。以前は、仮想デスクトップ基盤(VDI)など特定用途を実現するためのインフラ基盤というイメージがあったが、最近になり業務システムの中心部として考える企業が多くなってきている。
調査会社のIDC Japanによると、現在、企業がHCIを選定する理由として、1位から順に、「パフォーマンスの向上」「ITインフラ運用管理の一元化」「運用管理コストの削減」となっている。これは、HCIがポストメインフレームもしくは次世代の基幹系システムとして期待されていることを示している。
背景には、HCIが処理能力と費用対効果を両立させている点が挙げられる。さまざまな種類のサーバー、ストレージ、ネットワークが絡むシステムを、複数種類のハイパーバイザーを共存させて仮想化し、さらに外部のパブリッククラウドと連携させるような柔軟な構成が可能だ。
こうしたシステムが年間数百万円で運用できるようなプランを展開する企業もある。HCIのデメリットとして、ストレージをソフトウェアで定義しているなど、各システムが集約しているため、障害発生時のリスクが高まることなどを指摘する声もある。
今後も「HCIシフト」が続くのか。関連する記事を集めた。