クレアンスメアード、CRMシステム基盤にオラクルクラウドを採用

NO BUDGET

2020-01-28 10:20

 ポイントシステムやキャンペーンシステム、集客ソリューションなどを手掛けるクレアンスメアードは、同社がサービス提供するポイント管理・顧客管理システムで、「Oracle Autonomous Data Warehouse」と「Oracle Cloud Infrastructure」を導入した。これらを用いたシステム構築のプロジェクトは2019年春にスタートし、同年9月にサービス販売が開始された。

 このシステムは、商品購入時などの顧客へのポイントの付与、CRMによる購買履歴を含めた顧客情報の管理などの機能を持つほか、実店舗のPOSやECサイトの購買情報の取得、さらにはスマートフォンアプリとの連携にも対応している。顧客管理や購買活動の分析、さらには実店舗、EC、ウェブアプリなど複数の顧客接点を統合するオムニチャネル戦略の基盤や複数ブランドをまたぐAPIの管理統合などのニーズに対応している。

 同システムは、CRMで汎用的に利用される150種類の分析パターンによる分析ができるが、今後顧客企業のさらに幅広い分析ニーズに応えることに対してクレアンスメアードに大きな負担が生じていた。そこで、データウェアハウスを構築して顧客の各種データを蓄積、その上で顧客が自由に分析できる環境を整えることを検討し、基盤としてOracle Autonomous Data Warehouseを採用した。

 Oracle Autonomous Data Warehouseは、高速かつ柔軟なデータウェアハウス環境を容易に構築することができるクラウドサービス。機械学習を用いてインデックス処理やキャッシングを自動的に最適化する仕組みを備えるほか、同種のサービスに比べて低コストながら数倍のスピードでデータ処理が可能なパフォーマンスを備えている。

 なお「Oracle Autonomous Data Warehouse」に接続する自由度の高い分析ツールとして、クレアンスメアードでは「Oracle Analytics Cloud」の提供を開始している。Oracle Analytics Cloudは、Oracle Autonomous Data Warehouseとの接続をサポートし、データベースの性能を最大限に享受できるようにし、分析担当者に最適なチャートを推奨したり、担当者自ら、分析データをフロー形式で準備、加工したりすることも可能だ。

 さらに同社では、データの収集などを行うためのIaaS環境として、Oracle Cloud Infrastructureも採用した。同サービスを活用することで大量のデータを扱えることに加え、他社のIaaSと比較した検証の結果、ストレージのI/O性能が高いことが判明した。また、大容量のメモリを搭載しても、他社IaaSと比べてコストが抑えられることもメリットとして挙げられている。またコストに関しては、同様の環境を他社のIaaSで構築したときよりも30〜40%程度低コストだったとしている。

 今後クレアンスメアードでは、既存環境からオラクルのクラウドサービスへの移行を予定している。また、Oracle Autonomous Data Warehouseのさらなる活用、そしてDMP(データマネジメントプラットフォーム)の構築とそれを利用したマーケティングオートメーションのためのサービス提供が検討されている。

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