クラウドベースのアイデンティティー管理を手がけるOktaは米国時間4月1日、アイデンティティー管理手法をさまざまにカスタマイズできる柔軟性を企業にもたらす新たなサービススイート「Okta Platform Services」の提供を開始したと発表した。同製品は、複数のコアテクノロジーで構成されており、同社製品のほか、公開APIやソフトウェア開発キット(SDK)から、「Okta Identity Cloud」経由で利用できる。
![Okta Identity Cloud](/storage/2020/04/02/e4c0510eaa56f5878b06e79a75aac570/okta-identity-cloud-platform-services.png)
Oktaの事業は、企業が自社のテクノロジーや業務プロセスをクラウドに移行する流れのなか、セキュアなID管理システムの重要性が高まるという前提に立ったものだ。
Oktaの最高製品責任者(CPO)Diya Jolly氏は発表で、「デジタル化が進むなか、企業がテクノロジーを自社のワークフォースのために使うか、顧客とのエンゲージメントのために使うかにかかわらず、アイデンティティーは統一手段となってきている」「アイデンティティーは、標準化されたオープンな開発を促す近代的なプラットフォームアプローチを必要とする、進化しつつある課題だ」と述べた。
同製品はモジュール化されたサービス指向アーキテクチャーに基づいているため、Oktaと同社顧客は必要に応じて新たな機能を迅速に構築できるようになっている。
現時点で、同製品には以下の4つのコアテクノロジーが搭載されている。
- 「Okta Directories」:これにより「Okta Universal Directory」と「User Management」の柔軟性とスケーラビリティーが向上する。
- 「Okta Integrations」:これにより、あらかじめビルドした統合を「Okta Integration Network」に発行するためのフレームワークやテンプレート、ツールが提供される。
- 「Okta Insights」:これを用いてOktaのデータを分析することで、組織のセキュリティに対する姿勢を強化できる。
- 「Okta Workflows」:このテクノロジーにより、コードを一切記述することなく、複雑なアイデンティティー中心型のビジネスプロセスを自動化できる。
これに加えて、Oktaは2020年の第4四半期に2つのコアテクノロジー「Okta Identity Engine」「Okta Devices」のアーリーアクセス版を顧客に提供する予定だ。Okta Identity Engineはコンテキストに基づいて認証フローをカスタマイズするためのテクノロジーであり、Okta Devicesはデバイスのアイデンティティーとコンテキストを収集して「Okta FastPass」や「Limited Access」「Device Visibility」「Remote Sign-out」といったOkta製品で活用できるようにするテクノロジーだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。