NECは7月8日、グループ会社のNECポルトガルがリスボン市と共同で、市民向けの情報共有アプリケーション「Lisboa.24」を開発したと発表した。Lisboa.24ではスマートフォンやタブレットを通して、市民生活に必要な情報を発信している。5月に提供を開始した。
同市では、市民生活の質改善と都市のセキュリティ強化に向けて、スマートシティーに関する取り組みを進めているという。その中でNECポルトガルは2017年、市全体のデジタル変革を支援する「リスボン・インテリジェント・マネジメント・プラットフォーム」を提供。同プラットフォームは、基盤ソフトウェア「FIWARE(ファイウェア)」を活用して構築されており、市内の40以上に上る情報システムのデータや、IoTを用いて収集された街中のデータなど、200種類以上のデータを一元管理している。これにより、気象、地理、観光関連、空気汚染、交通渋滞など、市民生活に関わる情報をリアルタイムに収集・分析することが可能になるという。
そしてLisboa.24は、これらの情報を市民向けに提供する目的で開発された。リスボン市民は同アプリケーションを使って、交通情報や安全情報、駐車場やレンタサイクルの場所や空き具合など、さまざまな情報を得ることができるとしている。また施設の混雑状況など、新型コロナウイルス感染症対策に活用できる情報も提供されているという。
Lisboa.24の画面例(出典:NEC)