大日本印刷(DNP)は、ICタグ(RFID)の導入に向けた効果検証を実施するトライアルキットを開発した。同時に、ICタグを活用した業務効率化の効果をPoC(概念実証)で検証する「DNP RFID導入検証支援サービス」の提供を開始した。同サービスの税別価格は、支援作業と機器貸出の一式で30万円から。
サービス概要(出典:DNP)
RFIDを評価する際は、これまで機器の購入や簡易システムの開発など検証準備にかかる負荷が大きく、検証作業の障害となっていた。今回開発されたキットは、リーダーライターとアプリケーションで構成され、DNP RFID導入検証支援サービスでシステム・機器の貸し出しと、現場でのRFID読み取り環境構築のノウハウを提供するほか、2つのアプリケーションを用いて検証・評価レポートの作成を支援する。
据置型リーダーライターでの利用イメージ(出典:DNP)
DNP RFID導入検証支援サービスの構成(出典:DNP)
アプリケーションにはRFIDの読み取りを検証する「RFID読取評価アプリ」と、入荷・出荷・棚卸の状況を管理する「サプライチェーン業務系アプリ」がある。
RFID読取評価アプリはハンディリーダーライター、据置型リーダーライターの2タイプの機器を使用して、RFIDとバーコードとの読み取り速度を比較し、導入効果試算に役立つデータを作成する。またRFIDの貼付位置やリーダーライターのアンテナの位置の違いによる読み取り速度の差を比較し、RFIDタグの最適な貼付位置や最適なアンテナ設置位置などを導き出す。さらに、RFIDを貼付した複数の商品の同時読取状況を可視化し、最適な商品の積み付け方を導き出す。サプライチェーン業務系アプリは製品の入荷・出荷・棚卸の結果を可視化するクラウドサービスだという。
RFID読取評価アプリのイメージ(出典:DNP)